2009年5月14日午前11時30分
天国へ旅立ったふくちゃん





それはとても穏やかでした。

癌末期での死…安らかに迎えられるものではないと思っていました。

でも、ふくちゃんは心臓が止まった事が分からないほどに

とてもとても安らかに天国へと飛び立ちました。




最後までしっかりと私を見つめてくれたふくちゃんの瞳。

その優しい瞳をそっと閉じてあげました。

「ありがとう、ふくちゃん」

短い時間だったけど、最高に素晴らしい子と、私達は共に過ごす事ができました。



アイスノンを敷いてあげて…

いつものように撫で撫でしながら「少し待っていてね」と声をかけ

ふくちゃんの大好物!大好きな唐揚げを買いに行くため、お部屋を出ました。

  

ふくちゃんの大好きな唐揚げ。

揚げ立てで熱々のチキンバスケットを買ってあげました。



お花屋さんで、添えてあげるお花も買いました。

  

日に当たらない場所に移動させてあげて

唐揚げ!お花!ご飯やオヤツ!をお供えしてあげました!



御通夜…

いつものように声を掛けてあげても応えてくれないふくちゃん…。

もっともっと一緒に居たかったね。

  

「ゴメンね…」と「ありがとう」の気持ちでいっぱいでした。

その思いをお線香に込めて、お線香をあげて過ごす御通夜でした。

もっと早くに保護してあげられなかったこと…

疥癬のため保護後、直ぐには沢山抱きしめてあげられなかったこと…

あげられた幸せは小さい物だった…

たくさんの後悔の「ごめんね」

そして言葉では表す事ができないほどの「ありがとう」

してあげられたことは小さいけれど、少ないけれど、

ふくちゃんに出会えたこと、巡り会えたこと、本当に良かったって思います。

野良としてや殺処分と言う死ではなく

こうして家族になれたこと、全国の皆さまに愛されたこと、

心から愛してくれた里親さまご家族に出会えたこと

ふくちゃんにとって最高の宝物であったと思います。

里親さまご一家にふくちゃんが天国へ旅立ったご報告をしました。

そして、会わせてあげる事が出来なかった田上さんに

『1年もの間、ご飯をくれて有難う!』のふくちゃんの気持ちをメールに込めて

ふくちゃんが送信ボタンを押しました。

北九州エリアに通い、野良時代のふくちゃんを支えて下さった田上さんに心から感謝します。



翌日の5月15日

葬儀へとお寺へ向かうためお車に乗りました。



クロちゃんの葬儀を終えて中2日でふくちゃんのお葬儀となり

私は悲しみに泣き崩れていました。

シンさんもまた…何もしてあげる事が出来ないまま突然に旅立ったクロちゃんの死を乗り越えられず

その3日後にはふくちゃんを亡くし…

どうしようも出来ないほど悲しみのどん底にいました。

いつもなら私を励ましてくれるシンさんも…悲しみの渦の中から出てこられず

私達はただ泣いて過ごしてました。

私はあまりの辛さに気が狂ったように泣いていました。

そんな私達を心配して姉と妹がお葬儀に付き添ってくれて

一緒にふくちゃんを見送ってくれました。

  

そんな姉と妹に支えられ

私達は無事にふくちゃんを天国へと旅立たせてあげることが出来ました。

ふくちゃんはたくさん大好きな唐揚げを持って天国へ行きました。

私を支えてくれていた筈の姉たちも

「ふくちゃん…ふくちゃん…よく頑張ったね」と号泣で私の方が心配しなきゃいけない状態でしたが

側に居てくれなければ私の心は壊れていたかもしれません…。

3日間でクロちゃんとふくちゃんを亡くし…私の心はボロボロでした。

別れは何度経験しても慣れるものではない…

本当に辛く悲しく…

どれだけ悔いの無いようにと日々努力していても後悔の念に駆られるもの…。

私は本当にふくちゃんに幸せを感じさせてあげられたのでしょうか?

クロちゃんは幸せだったでしょうか?

少しでも「幸せ」を感じてくれていたら…と願います。



流れ落ちる涙を止める事は出来なかったけど

姉達に付き添ってもらって

天国へ旅立った皆と同じように

一欠けらの骨も残さずに収骨までやり遂げる事が出来ました。

  

ふくちゃん!大好きだよ!ずっとずっと大好き!

いつまでも家族だよ!

里親さまの元へ、幸せへの道へ、ふくちゃんを送り出してあげることができず…

ふくちゃんは「大谷ふくちゃん」として

最期の日まで立派に生き抜き

天国へと旅立ちました。

草が大好きだったふくちゃんはグリーン色にお花とさくらんぼの可愛い布に包んであげました!



ハウスに戻って、外していた首輪をつけてあげました!



ふくちゃんへ頂きましたお香典も添えてあげました!



クロちゃんとふくちゃんです。



天国で何を話しているかな?



天国にいる沢山の仲間達の元へ旅立っていきました。

動物保護貧乏生活20年…

皆さまのお力添えのお陰でやっと手にする事が出来た土地

建設中の『幸せの森』

そこに皆のお墓を作ってあげる約束をしました。

納骨していた子達もお金がなくなって、ずっと前にみんな引き取ってきて一緒に居ます。

はやく、皆がゆっくり眠れるお墓を作ってあげたいです。



ふくちゃん、皆さまにたくさん愛され、たくさん応援されました!

どの子も皆様の愛を体全部で受け止めています。感じています。

愛してくれた!応援してくれた皆さまに

ふくちゃんはお空から『ありがとう♪』を伝えていると思います。



どうぞ、その思いを感じてあげてください!受け止めてあげてください!

    

里親さまご家族からお香典が届きました。

温かいお手紙に涙が溢れました。

私達の元で、ふくちゃんが幸せであってくれたなら、本当に嬉しいです。

ふくちゃんも家族ができたこと心から喜んでいたと思います。

里親さまご家族がふくちゃんの「里親希望」を下さいましたことは

私達にとっても、ふくちゃんにとっても、それは夢のような出来事でした。

私達の方こそ心から『ありがとう』

感謝の気持ちでいっぱいでいます!

生涯、その思いが変わる事も薄れる事もありません。本当に感謝しています。

里親さまご家族が居てくださったからこそ

私達はこの2ヵ月半の時間をふくちゃんと共に過ごす事が出来ました<m(__)m>



ふくちゃんは里親さまご家族の愛を全身で感じていたと思います。



里親さま、またお便り下さいました皆さまに代わって

お線香をあげさせて頂いております。



ふくちゃんを応援して下さいました皆さま

ふくちゃんの幸せを願って下さいました皆さま

温かいお手紙、メッセージ、本当にありがとうございました<m(__)m>

    

突然の訃報…クロちゃんの事では皆さまを悲しませてしまいました。

野犬だったクロちゃんだけど

こんなにも悲しんでくれる人が沢山いること

野犬として苦しい時代もあったけど

クロちゃんもその愛を感じ、幸せを噛み締めてくれていると思います。

本当にありがとう!

落ち込んでいる私を励まして下さいました皆さまに心から感謝します。

でも…まだクロちゃんの死を受け止めれずにいます。

だからクロちゃんのご報告も出来ずにいます。

今も…第1エリアに行けば…

『ご飯ちょうだい♪』ってクロちゃんが尻尾を振りながら笑顔で出てくる気がして…

第1エリアに行けば…

クロちゃんに会えるんじゃないかって気がして…

ここにクロが居ないことが…辛くて…悲しくて…

もう少し心が落着いたら

優しい優しい黒母クロちゃんのご報告をさせていただきますので、どうか待っていて下さい。



クロちゃんとふくちゃんに届きましたパンです!

  

お供えさせて頂きました!

きっとパクパク食べています!

もちろんその翌日には、ハウスっ子が御馳走になりました!



クロちゃんが大好きだったタラもいただきました!



きっと大喜びです!

目を輝かせて食べているクロちゃんが浮かんできます。

私達だけではない多くの方がハウスの子たちを愛して下さっていること

私達にとっても、この子達にとっても、それがどれほど大きな物か…

人間不信のこの子達が『愛される喜び』を知り

笑顔で新しい人生を生きている。

『愛』に触れて『愛』を知って天国へ旅立ってゆく…

『愛』を知らずに『温もり』を知らずに生きていく事がどれほど辛く悲しい事か

『愛』を知って『温もり』を感じて生きていく事がどれほど温かく幸せなものか

どうか1匹でも多くの子達へ『愛』が舞い降りますように

  

お兄ちゃん・クロちゃん・ふくちゃんと悲しいお別れが続きました。

本当に皆さまからのお便りに励まされ私達は頑張る事が出来ています!

お兄ちゃんがプリントされたお便りをいただきました。

お兄ちゃん、クロちゃん、ふくちゃん、そしてハウスっ子達への想いに心から感謝します。

私達と同じように、この子達と皆さまは、思い出を積み重ねていってるんだなぁ〜♪

繋がっているんだなぁ(*^_^*)と

そこに生まれる『愛』に素敵な喜びを感じました!

喜びも悲しみも分かち合える皆様とこうして出会えたのは動物達のお陰です。

これからも皆様方と一緒に

愛を知らずに生きている子達や不幸な境遇にさらされている子達に

『幸せ』をあげることが出来ればと思います。



動物達に沢山の幸せがありますように


ふくちゃんを愛して下さいました皆さま、本当にありがとうございました<m(__)m>

大好きなふくちゃんまた会える日まで、またねっ!

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