2010年6月10日
赤ちゃんワン6頭の里親さん大募集中!





支援者様より2年ほど前から野犬の保護に向けて相談を受けアドバイスをしてきました子がおりまして

その子が2年の月日を得て、5月20日に無事に保護する事が出来ましたご報告を受け喜んでいた矢先…

翌日にはその子がどうも妊娠しているようだとの連絡が…

その子の保護を責任を持ってする事が精一杯で、どうしても生まれてきては困る…との相談となりました。

しかし何とか保護は出来たと言え野犬ちゃんで、全く触れない状態で、威嚇もあり、

病院へ妊娠してるかどうか検査に連れて行く事も出来ないとのこと。

そんな状態でも何とか病院へ連れて行くべきか?

堕胎手術しても大丈夫か?生まれてきては困る…と、すごく焦っておられました。

実際に私自身はその子を見ていないので何とも言えず…なのですが、

状況からして捕まえて直ぐで、まず第一に全く馴れてないこと、威嚇している状態であることを考えると

手術のリスクはかなり高いと言うしかありません。

私ならどうしますか?と問われ

私は、私ならまず病院へ連れて行けるように精神状態を落ち着かせる努力(ケア)を行い

状況を見て手術か出産か判断すると言いました。

体重をちゃんと計って、ゆっくり静脈に麻酔が入れられないような状態では危険が高すぎます。

ショック死が起きた場合の覚悟についてお話をしました。

しかし考えている間もなく、その翌日の夜に母犬に異変が…

何が起きたのか分らないけど息苦しそうにゼェゼェしている…との連絡でした。

出産では?と言うと凄く驚かれていました。

正直私も臨月とは思ってなかったので半信半疑でしたが

野犬ちゃんの場合、捕まった事による極度の緊張や不安で流産・死産はよくある事です。

なので、すぐにダンボールを準備して隠れて出産できるような場所を作ってそっとしておいて下さいとアドバイスしました。

また、流産、死産、出産後に母犬が人間から我が子を守るために子供を殺める事がある事をお話ししました。

翌日の23日(保護3日目)、準備したダンボールの中で7頭の赤ちゃんが生まれているとの報告と

出産前に獣医さんに相談されたらしく

その結果、堕胎手術は母体の命も危険にさらすので

どうしても育てる事が出来ないなら、出産後、そっと母犬から引き離す形での処分を進められたそうで

それを行うしか道は無いと泣きながらその報告を受けました。

それがいけない選択だとは思いません。

だけど、おっぱいが張るママ犬の苦しさ…触れないのですから絞ってあげる事も出来ません。

一生懸命に頑張って産んだ子を、生んで直ぐに人間に奪われるショック…心を開ける日が来るでしょうか?

私は複雑な思いに駆られました…。

引き離すなら「今」

しかし私は、それで良いのでは…と言う事が出来ませんでした。

生まれてきた赤ちゃん7頭を引き取る事に決め、そのまま母犬に子育てを続行させて頂けるよう致しました。

母犬が出産後と言う事も重なり威嚇が激しいとのこと

赤ちゃんを覗き込んだり触ったりせず

全て母犬に任せるようにお願いし、最低1日1回は赤ちゃんの生死の確認をするようにお願いしました。

翌日、1頭が亡くなっている事が確認され、どうしたら良いでしょうか?との連絡を受けました。

亡くなった子はそっとダンボールから出してお庭に埋葬して頂きました。

その後、6頭は無事に育っております。

母犬の威嚇も続いていますし、余計な事をして赤ちゃんに危害を加えられると母犬に誤解をされたら大変なので

写真撮影などもしないよう伝え、今日まで見守って来ました。

ようやく少し母犬も落ち着き、赤ちゃんを覗き込んでも威嚇をしなくなったそうです。

目も開いて、チコチコ動き始めたチビちゃん達です!

里親さん探しの為の写真を母犬が離れている隙に撮影して頂きました。

    

  

7頭も出産した母犬なので、結構大きな子かな?と思っていたのですが

お母さん犬は非常に小柄な子(10キロ〜あっても13キロくらいでは?)との事です。

餌付けをされておられたので太ったと思って喜んでいたらしいのですが出産したらガリガリに戻ったそうです。

お父さん犬については不明です。

    


  

子育ては母犬に任せておりますが、全員、順調に育っています!



現在、母犬が警戒しないように、まだ赤ちゃんに触れずにおりますため性別の確認が出来ておりませんが

母犬も随分と落ち着いてきた様子なので、そろそろ赤ちゃんを触っても大丈夫だろうと思います。

母犬の様子を見ながら性別の確認などを行って参ります。

母犬が全く人に馴れていないため、長くママ犬の元で過ごさせましたら警戒心が強く、人に馴れにくい子になってしまうので

本来なら3ヶ月は母犬の側で過ごすのがベストですが

通常より早く、1ヵ月半から2ヶ月で赤ちゃん達を当会で引き取る予定となっています。

とは言え、会には余裕がありません。

ましてや赤子を抱えるのは現実的には非常に厳しい状況です。

今の間に家族になって下さる方を募集し、そのままチビちゃんをお迎えいただける形を取りたいと思っています。

お母さん犬は人間を信じることが出来ないまま生きるしかなかったけど

まだ人間を疑う事を知らないまっさらな心の赤ちゃんです。

人間大好きっ子に育つ事でしょう!

お母さん犬もこれからは苦労のない人生を歩んでいきます!

保護から直ぐに出産劇となり大騒動いたしましたが

野で出産するのではなく、こうして保護3日目とは言え立派な飼犬となって出産しました。

野で生まれていたら子供も保護が難しい野犬ちゃんとなり大変でした。

こうして生まれて来た大切な命、うんと幸せになって欲しいと願っています!

6頭の赤ちゃんワンの里親さんを大募集中ですので、どうぞ宜しくお願い致します<m(__)m>

里親希望の方はこちらから→里親希望

赤ちゃん達を会で引き取りましたら、里親さまの元へお連れできるように

事前にご面談等を行わせて下さいますようお願い致します<m(__)m>

ホームへ