2011年11月
2010年4月より関わっている疥癬猫チビ君のご報告

前回のご報告内(北九州エリアの様子→こちら)にてお話が出てまいりました疥癬猫ちゃんの報告となります。

随分と長い間、様々な事、詳細報告が出来ていなくて申し訳ありません。

去年の4月1日に仕事に出ていて出逢った老猫ちゃんです。

遠目から一目見て疥癬だと分りました。

痩せこけてボロボロの老猫ちゃん…。

保護する以外に助ける道は無いのか?

保護の決意も出来ぬまま歩み寄る事も出来ず呆然と立ち尽くしてしまいました…。

疥癬の子の保護…多頭飼育には厳しいものです。

疥癬の感染が起きれば、また桁違いの費用が掛かります。

そんなお金…ありません…。

しかし放って置く事など出来もせず、私は猫ちゃん元へと行きました。

とにかく酷い状態で疥癬だけではなく

エイズや白血病の発症も考えられる状態でした。

近寄っても逃げる事もなく人に馴れている様子でした。

まさかね…とは思いながらも、もしかして飼い猫ちゃん???

私は聞き込み調査を開始しました!

できれば飼い猫であって欲しい。そして治療をするように言わなきゃ!と。
すると野良ちゃんは野良ちゃんだけど面倒を見ている人が居る事が分り

その方にお会いする事も出来ました。

お話を伺うと地域猫のような感じだという事で

数名の方々でお世話をしているとの事でした。

正式に「私の子です」と言う人は一人も居ない状態でした。

疥癬の事をお話しすると、疥癬についての知識はなく、皮膚炎と思っていて

皮膚炎の薬を塗ってあげたりしていたようです。

治療が必要な事、

年齢的な問題や病気の問題などはあるけれど去勢についても獣医さんと相談する事、

色々なお話をさせて頂きましたが

保護して連れて帰って欲しいと言う人、

できればこのままお世話したいという人、様々でした。

治療については費用の掛かる事で、誰も「します」とは言ってくれず…です。

名前は「チビ」と呼んでいると聞きました。
痒くて痒くてたまらないこの子は体中を掻きまくっています…。

治療についてお話するも、決して自分の猫じゃないから…という感じ…。

お世話については食欲が落ちているから、お刺身をあげたり、お肉をあげたり、ミルクを飲ませたり

一生懸命にされていました。

この状態でも、随分と回復して元気になった所だったそうです。

出逢ったときは動く事も出来ず道に倒れているような状態にあったそうで、それから必死にお世話をされ

ここまで元気になったとのこと。

一日何時間も、この子のお世話をしながら過ごされておられるようでした。

私が保護して連れて帰れば隔離生活…。ケージにも閉じ込める事に…。

この子にとっては、外暮らしでも、残された時間を、

この子だけを可愛がってくれる人たちの元で暮らした方が幸せだろうな…と思いました。

ご飯も本当に贅沢な品が次々に出てくるのです。

まぐろのお刺身に…ささみに…ミルクに、煮魚に…と。

問題は治療費を出す人が居ないと言うこと…。私が治療費を出せば治療をして貰えるかを尋ねました。

治療には最低でも1ヶ月から2ヶ月くらい掛かること

しっかりお薬を飲ませて頂かなければ意味が無い事

疥癬は死ぬほど痒いこと、皮膚呼吸が出来なくなって治療をしなければ死ぬ子もいること、

早く治療をしないと周りの動物さん達にも、お世話をする人にも、人畜共通で感染する事、

いろいろとお話をしました。

話し合って下さって、しっかりお薬を飲ませていただく事が決まりました。

出逢った大切な命。

頑張ってチビ君の治療費を!

ふぁいとです。
毎日、美味しいご飯を食べているチビ君。

今は「チコちゃん」とか「チーコ」と呼ばれています。

なのでチビ君改めチコちゃんと記しますね。
話し合いが終わると

お薬を欠かさずあげるために

これまでは無かった住処を作ってもらった

チコちゃん。
翌日、早速、疥癬のお薬を準備して、尋ねていきました。
チコちゃんにも会えました!ヨボヨボと道路脇を歩いてました。

大通りには面してないけれど、やっぱり外と言うのは交通事故が心配ですね…。

老猫ちゃんだし、体力も無い状態なので、あまり動かないとは思うけど、どうしても心配になってしまいます。
水溜りの水を飲んでました。

野良ちゃん達はお水をあげても最初は水道水キライですものね。

うちの元野犬さん達も雨水好きです(^_^;)
可愛がってくれている方達が来ると

大喜びで駆け寄って甘えてます。

とても愛されて過ごしてます。
毛布も敷いてもらってました。
可愛がってくれている方がいる職場を覗きこんでるチコちゃんです。
チコちゃんにしっかり疥癬のお薬を飲ませていくように

チコちゃんのお薬スケジュール表を作ってくれました。

地域の方々が協力し合って飲ませていって下さるとの事です。
1回目のお薬を早速チコちゃんにあげてくれました!
食後にはいつもミルクを飲んでいるチコちゃんです。

痒い痒いカユカユが早く少しでも治まるといいね…。

血だらけのチコちゃんです。
その後は状況を知らせて頂きながら

必要なお薬を準備して直接届けたり、ポストに入れに行ったりしました。
お薬のお世話をメインになってして下さった方から届きました写真です。

疥癬の状況も途中経過として、こうして写真でお知らせ下さいました。
最初は状況を見て…なので、頻繁にお薬を届けておりました。

仕事の前に寄るので早朝からダッシュです。

今は月に1回ほど必要な薬を届けています。

問題が起きた時は主治医の先生のところに連れて行ってくれてます。
疥癬の治療開始から2ヶ月近くが経つ頃のチコちゃんです。

まだ完治はしていない状態ですが

掻き毟って血だらけだった皮膚から毛も生えてきてます!
いつも沢山愛されて

とても幸せそうにしています。

年齢を考えると家猫にしてもらえたら

もっと幸せだけどね(^_^;)

でもずっと外で一緒にいてくれてます。
去年の11月1日に必要なお薬を届けに行った時の写真です。

お世話に追われて少し時間を押して仕事に出発したら福岡は大渋滞です…。

チコちゃんのお薬を届けて、そっとハウスで寝ているチコちゃんを遠目から見て帰りました。

また会える日まで元気で居てね…って言って…。

去年、猫ちゃんの伝染病が起きたから、しばらく会わずに済む子とは、会ってはいけないから

しばらく分の薬だけ届けに行ったのです。

これから4ヶ月、チコちゃんの元には行きませんでした。

もしも私を通して病気が感染したりしたらいけないから…。
今年の春、久しぶりにチコちゃんに会いに行くと

贅沢メニューをいっぱい並べてもらっているチコちゃんでした。

この食事の数々がチコちゃんの命を繋いでいます。

口内炎などで口の中の炎症も酷く、何でもパクパク食べられる子ではありません。

だからお世話は大変だろうと思います。

その治療も合わせてしております。
残された時間を少しでも良いものに!と思って

金銭苦だけどお薬ママを続けている私です。

久しぶりに会ったチコちゃんは少し状態が悪くなってるみたいでした。

口からはヨダレが流れ出て、手もヨダレでびちゃびちゃに汚れています。

状況は本当に良いものではなく辛かったです。

直ぐに治療を始めてもらいました。

冬を乗り切るためにハウスも新調され段ボールから立派な小屋になってました。

当初、地域猫とは言っても最初は確実な物ではなかったようで

小屋まで置いてお世話を始めた事で

苦情も出て、途中、チコちゃんは管理センターにも通報されてしまい

処分されるから保護して下さい!と連絡を受けた事もありました。

「では、はい、迎えに行きます」と一つ返事で答えられる状況ではないので

苦情が出たなら、その苦情と向き合って、話し合って

チコちゃんの為に「地域猫」として生きる道を作る努力をして欲しいと話し

苦情の内容を聞き、その対処法をアドバイスしました。

大変ではありましたがチコちゃんには味方も多く、無事に苦情を乗り越え

今は本当の意味で「地域猫」として認められています!
夏場は日除けも沢山

設置してもらってました!
治療もしているのでヨダレも止まって足先もキレイになっています。

月に一回程度、仕事前の早朝にお薬を届けに行っているのですが夏場はいつもセメントの上で

ゴロンゴロンしているチコちゃんでした。
爪とぎもいっぱいです!

チコちゃん一人で4個も5個も持ってます。

ハウス前は爪とぎを敷き詰めてもらってました。

またたびも貰ってました!
反対側にも日除けと爪とぎスペースを作ってもらってました!
朝ご飯のお刺身も続いています。

最初に会った時、もっても数ヶ月だろうという容態だったチコちゃん…。

せめて死ぬほど痒い思い(疥癬)から少しでも解放してあげたいと思ったのです。

でも懸命に介護をされておられるので

こんなに元気にキレイになりました。

太ったでしょう(*^_^*)すごいですよね!

相当なお爺ちゃんですよ。外暮らしですよ。

本当にすごく尽くした介護の成果だと思います。

愛のパワーは本当に大きいです♪

チコちゃん、沢山たくさ〜ん、愛されて良かったね!

私がお薬ママになって1年8ヶ月が経ちました今もチコちゃんは元気に

老後を楽しんでくれています。

容態は度々悪くなるのでお薬は欠かせない状態ですが

早朝から、贅沢まんまに、ミルクに…と幸せな日々が続いています。

長い時間、一緒に過ごしてもらっていて本当に幸せそうにしています。

医療費ママの私は、もっともっと頑張って働かなくちゃ!です(^^ゞ

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