2006年6月27日
宮若のワンちゃん達を一時保護場所の山から動物病院へ移動!
本日は急遽、この子達を一時保護場所の山から動物病院へ移動させるため緊急出動いたしました。実際の活動予定は福岡市西部動物管理センターに殺処分になる仔犬を3頭、救護しに行く予定でした。午前中、西部動物管理センターの方からご連絡を頂いたのです。野犬(全く人に馴れていない子)の子供が収容されており、一般譲渡が行えない子達であるため、収容期限が過ぎて殺処分になるので当会で保護してあげることは出来ないだろうか…というご連絡でした。私はそのご連絡に胸を打たれました。誰にも言わず処分する事だって出来るのです。でもセンターの方はこの子達の命を救うため処分を行う前に最後の生きるチャンスとして私達にご連絡を下さったのです。センターの方たちの1匹でも助けてあげたいという想いが痛いほど伝わってきて私は涙が零れそうでした。一般譲渡が行えない子達に生きるチャンスはありません。センターの方は「野犬の子なので人に馴れていないけど、少し手をかけてあげて幸せにしてあげて欲しい」とおっしゃっられました。「どれ位の子ですか?」と聞くと「2〜3ヶ月です。」と言う事で「1匹ですか?」と聞くと「いえ、3頭います。」というお返事でした。すぐに電話を折り返すお約束をして、シンさんと連絡を取り、本日の午後4時に迎えに行ける様にお互いの仕事のスケジュールを組みなおしました。そしてセンターの方にご連絡して午後4時に迎えに行ける事をお伝えいたしました。どんな子なのか?どんな毛色なのか?性別もお顔もまだ分からない仔犬ちゃん達ですが、この3匹の仔犬ちゃん達はセンターの方達の想いによって救われる命です。ご連絡を下さったセンターの方たちの動物を思う気持ちに心から感謝しています。私達が救えるのはセンターに収容された子達の数の本当にごく一部にしか過ぎません。殺処分しなければならないセンターの方たちの辛いお気持ちを考えると胸が締め付けられます。私達は力の限りこの子たちを救い、そして動物管理センターに連れて行く無責任な飼主たちを減らしていく努力をして行かなければならないと改めて心に強くそう思いました。私達を信じてワンちゃん達を託して下さるセンターの皆様に深く感謝すと共に心からお礼申し上げます。いつも本当に有難うございます<m(__)m>そして、いつも当会のHPを見て下さっているセンターの皆様、至らない点がありましたら、いつでもご指導くださいませ。これからも宜しくお願い致します。 と、言う事で午後3時10分、当会動物ハウスにてシンさんと落ち合い仔犬たちを迎えに行くために出発しようとした時に、宮若市のワンちゃん達を救った私の友人Tさんから電話が入りました。午後3時14分の出来事です。前日1頭が亡くなり、他のワンちゃん達も弱っており、動物病院の検査結果でウイルス性の腸炎である可能性があるためすぐに全員の治療をしなければならなくなったと言う事でした。頭数が多いため受け入れ先の動物病院を探し続けやっと受け入れてくれる動物病院が決まったのだけれど、この子たちを運ぶための車も人手もないと泣いておられました。山の中での活動で携帯の電池も切れる寸前で、とても慌てておられました。車の手配をしようと努力しているけど見つからない…この子たちを助けたい…早く山を下ろさなければ…あちらには車は1台しかなく私達が行っても全員を運ぶ事は不可能な車の台数と人手しかありません。「お願い。レンタカーを借りて来て」Tさんの必死の思いが伝わってきます。私達は「すぐに行きます」そう答えて、管理センターに方に電話をして、今回の事情を話し、仔犬たち3頭は30日に迎えに行くお約束をして、予定を変更させていただきました。 |
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急いでレンタカー会社に走り、車の手配をしました。やっと借りる事が出来たワゴン車です。山で活動中のTさん達が心配しているだろうと思い、車の手配ができ、これから山に向かえると電話を入れましたがすでに携帯の電池が切れていて繋がりませんでした。バタバタとした電話の内容だったので私たちが来る事を信じて待ってくれているだろうか?車にひくビニールシートはあるのだろうか?私達も心配は募るばかりでしたが連絡を取る手段は無いので必要なものはとりあえず買って行くしかないと、刻々と過ぎる時間の中、ただただ急ぐのみでした。 | ||
山に到着。TさんとTさんを全面的に支えてくださっているMさんが私たちが到着すると「ありがとう」と泣きながら出て来られました。あちらも連絡を取る手段がなく不安で不安で、携帯の電池を買いに山を下りようとしていた所だったのです。すれ違わなくて本当に良かったです。 | ||
山に残されている8頭の子達。15頭中、当会から1匹、Tさん側で2匹里子に出て、1匹は現地近くの病院に入院中(6/28に天国に旅立ったと報告がありました)。1匹は山で6/26にとても悲しい事ですが天国へ旅立ってしまったと言う事です。その子の死が、身をもってみんなが危険な状態であることを知らせてくれたのです。そしてTさん側から里子に出るためにボランティアさんと6/26に山を出発しているという2匹は今回の件で急遽里子に連れて行く前に動物病院にそのボランティアさんが連れていかれたということです。しかし本当に残念な事にその内の1頭が6/28天国へ旅立ってしまったそうです。もう1頭の子は動物病院に入院しており治療を続けているとの事です(この子も6/28に天国に旅立ったと報告がありました)。亡くなった2匹の女の子(4頭の女の子になりました)のご冥福を心からお祈りいたします。天国ではたくさん幸せになれますように・・・☆ミ そして残された子達が無事に元気になる事を心の底から願うばかりです。どうか一日も早く元気になりますように。神様お願い!みんな頑張って! |
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一時保護場所から車に移動中。 | ||
一番体力が落ちている子です。名前も無いまま亡くなって行った子達への思いを胸に残っている8頭の子達にTさん達が名前を付けて下さっていました。この子の名前は「純君」です。九州を襲った大雨で、ただでさえ汚れていた体は泥だらけに、そしてもつれていた毛は一層ひどい状態になっています。とんでもない飼主の手によって捨てられ、仲間達が何頭も餓死・衰弱死し、保険所から管理センター、保護場所の山での大雨、過酷な生活を強いられてきたこの子達…もう1頭も命を失わせたくない。亡くなった仲間達の分まで今生きているこの子達に幸せになって欲しい・・・絶対に。 | ||
いよいよ動物病院へ向かって山を出発。 | ||
毎日、山に通いこの子達の世話に当たられてきたTさんにみんなとてもなついています。また車に乗せられての移動で犬達も不安で仕方ないのでしょう…最初は泣いたりケンカをしたりしてましたが、Tさんに車に乗っていただくとみんないい子にしていました。Tさんが側に居る事で安心したのでしょう。 | ||
みんなが幸せになれますように!入院した8頭の子達です。 | ||
みんな元気になって幸せになるために入院しました。Tさんを始めみんなで1頭1頭に声を掛けてあげましたし、病院の先生方もとても優しくて、ワンちゃん達に大きな不安や動揺はないように思いました。どうか体力が回復してくれますように! | ||
みんなが入院している様子です。一番弱っている純君に頑張ってね!と言って帰りました。 | ||
残された夜中の作業 | ||
夜11時、動物ハウスに到着後、ウイルスの感染を防ぐため服を着替え、手を消毒して、まずは動物ハウスの子達のお散歩やご飯のお世話。夜中の3時近くからレンタカーの掃除と消毒作業です。夜明けと共に作業が終わりました。 当会から里子に出した山に居たワンちゃんタカラ君を丸一日当会の動物ハウスにてお預かりしましたので、ウイルス性の腸炎の感染かどうかはまだ分かりませんが当会動物ハウスの子達が下痢と酷い血便を起こしています。早めの治療が必要なためこちらも動物病院にて治療を行います。そしてタカラ君の里親さんにも急遽、事情をお話してもう一度動物病院に行っていただくようにお願いをしています。タカラ君も元気が落ちて食欲も落ちていると言うことで非常に心配な状況です。一緒のお家に里子に出たタカラ君の兄弟ちょん君も念のために動物病院へ再度連れて行ってもらうようにお願い致しました。この子達の結果はまたお知らせしていきます。 今回のレンタカー料金14,516円はこの子達のためにTさんの元に寄せられたご寄付からお受け取りさせていただきました。高速道路代やガソリン代などの交通費やこの子達に対して当会がかかった活動費に関しては、現時点では今回の入院費などもかかりTさんも大変な時期だと思いますので、当会が実費で行っています。しかし、この子達に対するご寄付が沢山集まり、最終的に余裕が出てきた時にはお支払いしていただく約束をいただいております。当会としてご寄付に余裕が出なかった場合にはTさん個人に請求する気持ちはありません。どの子も同じ命です。私達が救えなかった命をTさんが救ってくれました。出来る限りの協力をこれからも行っていこうと思っています。皆さまが当会の動物達にお寄せ下さいましたご寄付を、多少この子達の活動費にあてさせて頂いております。どうかご理解いただきますよう宜しくお願い致します<m(__)m> |
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2006年6月28日 当会の動物たちのお薬です。 | |
翌日の6/28動物病院へ行ってきました。 当会動物ハウスのワンちゃん達の下痢・血便を治す為のお薬です。症状が出ている12匹分のお薬だけでも100錠以上になります。そのためウイルス性の腸炎に感染しているかどうかの検査は費用的問題で受けるのは断念いたしました。どちらにしても治療が必要なためその為の治療に入りました。治療が終わり次第、ワクチン接種が終わっていない子達のワクチンを行っていく予定です。 当会から里子に出たタカラ君は里親さんがすぐに動物病院に連れて行って下さり、ウイルス性の腸炎が確認されました。タカラ君は体力が低下している状態ですので、そのまま入院になりました。どうか回復しますように・・・。兄弟のちょん君は大丈夫です。現時点では元気だと言う事です(ホッ)。 |