説明はとても難しくなかなか理解できませんでしたが1時間半に及ぶ説明を2回ほど受けました。食道にある釣り針から胃にかけてあった釣り糸は取る事ができたものの、釣り糸が簡単に切れてしまったため釣り針は取る事が出来なかったと言う事です。腸内にあるはずの釣り糸は腸の外に出て繊維化してしこりの様に固まってしまっていると言う事でした。それは生体反応であり、その様な状態になるには釣り針・釣り糸を飲み込んでから半年は経過しているとの事でした。その釣り糸が腸外へ出たのは何故か?取り除けないのは何故か?と言うと、腸内で引っかかった釣り糸の先端は先へ先へ行こうとすることにより腸が引っ張られアコーディオンのように腸が縮こまります。そして生体反応により釣り糸は腸の外へ。外に出た釣り糸は腸と腸間膜に沿ってしこりの様に固まってしまっていると言うことでした。(上記写真(医学書)の腸の図解中央の写真、黄色の枠の部分です)。この腸は正常な腸なので、いよ君の状態とは異なります。また腸に向かってある血管も実際にはもっと沢山あるそうです。この血管と血管の間を、血管を切ってしまわないように切り、取れるだけの釣り糸は取り除かれました。20箇所以上、切っています。2〜3センチずつくらいですが釣り糸を取れる所から所々取り除き、アコーディオン状態の腸も伸ばせるだけ伸ばしたとの事ですが、正常な状態には程遠いそうです。腸と腸間膜に沿ってある釣り糸は繊維化して固まってしまっているので、直ぐには伸びないとのことですが釣り糸が取れた部分については1年2年3年・・・とかけて固まりが柔らかくなっていき腸も少しは伸びていくだろうと言う事でした。結果としては釣り針はそのまま残っており、釣り糸も取れたのは少しで、大半が体内に残ったままの状態であるという事でした。しかし食道から垂れ下がっていた釣り糸が取れたことで食べ物が通るとき釣り糸に引っかかる事がなくなることや、手術前より腸が何十センチかは伸ばされているのでその分ラクにはなるはずだそうです。ただ手術はしたものの全くまともな状態ではないため普通に栄養を吸収することは出来ないそうです。これから先、太っていく事も出来ないかも知れないと言われました。釣り針については内視鏡でも取るのは難しい状態で胸を開く手術しかないそうですが、いよ君の体力はその手術には耐えられないそうです。しかし針は残したままでも問題はないだろうと言う事です。鉛だと鉛中毒などがあるので取らなければならないけど、銃弾が入ったままの人も多く居るのと同じで、無理に取る必要は無いとの事でした。腸の釣り糸に関しては100%釣り糸を取り除く事は100%無理である状態だと言う事です。しかし今回のような手術を繰り返すことによって手術前よりは手術後のほうが少しはマシになるという事でした。今回の手術でだいぶラクにはなるだろうと言う事ですが、やはりいよ君が元気にならない、全く栄養を吸収できていないなど…様子を見ながら必要に応じて手術を考えていこうと言う結果になりました。今回の手術も大きな手術で、この時点ではまだいよ君がどうなるか分からない状態でした。先のことはいよ君の状態や体力を見ながら決めていく事になります。数日間入院して、退院後は事故猫なっち君と同じようにしばらくはカテーテルを入れて流動食になる可能性もあること。もし状態が良ければ流動食ではなくカロリーメイトを一日2本程度あげる形になるだろうという事でした。食道から腸までの本当に大変な手術だったため食事も普通には再開できないとのことでした。 |