2007年6月6日
北九州市動物管理センター様からのご連絡報告

6月6日、北九州市動物管理センター様より北九州第1エリアの近郊にて捕獲があったとの知らせが入りました。管理センター様には前もって第1エリアの子達が捕獲された際には連絡していただくようにお願いしておりました。第1エリアのお母さん達がいる新しい場所も管理センター様にはお知らせしております。今回、管理センター様からは、多分その子達ではないとは思うけど…と言われましたが、第1エリアのお母さん達が徘徊して捕獲された可能性があるため確認に行ってきました。

翌日に殺処分になる子がいるとの事で、ご連絡を頂いた当日、急遽、管理センターへ行きました。お母さん達ではありませんでした。でも良く見てみると第4エリアで見た事のある子が2匹いました。管理センターさんに話を伺ってみると「この子達はみんな飼い犬です。捕獲前にも捕獲を行うことを通知していますし、捕獲後にも捕獲され首輪が付いている子も収容されているので飼主さんは迎えに来て下さいと通知している」とのことでした。

私たちも第4エリアでは飼い犬なのか野良犬なのか分らない状態の中、虐待を受けて目を潰されていた希望ちゃんを会社の方に許可を頂いて保護をしました。

管理センターの方たちも、迎えに来てもらえないこの子達を見つめながら、「なんて可哀想な子たちなのだろう・・・」と言っておられました。

私達は2匹しか分りませんでしたが、第4エリアから何頭捕獲されているのか尋ねましたら成犬7頭が捕獲されていると言うことでした。

現在、全ての子を助ける力は私達にはありません。言葉を失ったままセンターを後にしました。

そしてシンさんと一晩話し合いました。現在、第1エリアの子達を保護するために、まずそのスペース確保をしなければと私達は里親さん探しを頑張っているところでした。現在の動物ハウスも施設ではありません。ただの借家です。もういっぱいいっぱいで、何とか1匹でも幸せになれるお家を見つけて里子に送り出さなければと・・・頑張っている最中でした。

今現在、私達は寝る時間もほとんどありません。車の運転中は襲ってくる眠気覚ましに信号待ちのたびに目薬を点して必死に頑張っています。活動中も仕事中も動物たちのお世話中もアイスノンを首に巻いて必死に起きている状態です。・・・でも、何とかしてあげたい・・・助けてあげたい・・・。


捕獲された7匹の殺処分は3回に分かれていました。私達が救わなければ、あと数時間後、数日後に消えてゆく命がある・・・。迫り来る期限に私たちも苦しみました。その子たちはもっと苦しいでしょう…。
私達はどうすることも出来ず翌日の朝1回目、翌々日の朝2回目…2匹の殺処分が行われました。もちろん苦しいガス室に送り込まれたのは第4エリアの子達だけではありません・・・センターに収容されていた沢山の子達がガス室での苦しい死を遂げたのです。その子達の苦しみに比べたら、助けてあげることが出来ない私の苦しみなんて、きっときっとちっぽけなもの。そのちっぽけな苦しみに耐えることが出来ない自分がいる。ガス室の中でどんなに苦しくても逃げ場のない動物達のことを考えると、私はこの苦しみから逃げてはいけない。目を逸らしてはいけない。今自分たちに出来る精一杯の事を歯を食いしばってやらなければ!ガス室で苦しい死を遂げた子達に許してもらうためにも・・・。

私はやり切れない思いの中、もうすぐ処分日が来る第4エリアの残りの5頭を心の片隅で何とかしてあげられないかと小さな望みを捨てずに、第4エリアの子なら人になれている・・・直接家族として迎えてくれる方はいないか、と情報集めを試みました。どんな情報でもいい…里親希望の情報を回して欲しいと同じボランティアをしている仲間に声をかけました。今すぐに情報が欲しいのだと・・・時間がないのだと・・・。

でも常に情報交換はしているのですから、簡単に情報が入って来るはずもありません・・・。

入ってきた数少ない情報では、2ヶ月以内の子犬なら・・・なるべく子供でオスで毛色が何色の子がいるのなら・・・大きくならないなら・・・。

第4エリアから捕獲され収容されている子達の毛色や、性別は不明ですが、その子が持つ感じなどを伝え情報収集にあたりました。

刻々と時間が過ぎていく中で、ようやく6月10日にその中の1頭の子の里親希望者の情報が入りました。管理センターでは成犬となっていましたが、大きいですがまだ4〜5ヶ月の子がいました。その子に希望者が現れたのです。情報を頂いて、すぐに希望者の方へご連絡し、お電話で事情をお話しました。希望の子が殺処分されている可能性もあること、日曜日だったため翌日管理センターに問い合わせないと分らないことを伝え、その上でお電話での面接をさせていただきました。

6月11日。管理センターに問い合わせましたが、センターには沢山の子が収容されているためどの子か確認が出来ず、急遽、直接管理センターに確認に行きました。

処分されていないことを願って恐る恐るセンターの中へ。

里親希望を頂いた子は処分前日で管理センターの中にいました。ちょうど収容期限が切れた事で直接引き取りの手続きをすることが出来ました。あと4匹いる仲間達を置いて、希望者が現れたその子だけを救護する辛さ・・・言葉に出来ません・・・。「私たちも助けて!」「お願い!私たちも連れて帰って!」あの子達の悲しくも人間を信じ強く訴えってきたあの瞳を私達は生涯忘れることはできないでしょう。

里親希望を下さった方も心配してご連絡を下さいました。無事に生きていたこと、そしてセンターから救護した事を伝えました。もちろんまだ正式に譲渡することが決まっているわけではありません。これからご自宅訪問をしてお話を進めていくことになっています。遠方の方ですが、まだこの子の生死も確認できていない中、引き取りに出てきましょうか?と言って下さった方です。きっと幸せにしてくださるご家庭だと信じてご自宅訪問に行ってまいります。


そして6/11より第2第3エリアの一斉捕獲が始まりました。時期に第1エリアの子達にも捕獲が入ります。

一斉捕獲となると一度に何頭もの子が次から次に収容されます。その全てを救うことは、悲しいけれど多分、不可能でしょう・・・。これから又何度も何度も、出会った子すら救ってやれない悲しみに、苦しみに、涙することになるのだと思います。それでも出来る限りの事を精一杯する。こんな思いはもう二度としたくないからこそ出来ることを精一杯する。それが今の私にできることです。

どのエリアも捕獲されていくでしょう。自分達で保護が出来ない子を捕まえていただけると言う点では、とても有難いことです。しかし命の期限や、スペースの問題や、金銭的事情、時間的には少しの猶予も与えられません。1匹捕獲、救護、里子に出す、そして次の子…なら全ての子を救うことが出来ますが、一斉捕獲では救う力が追いつかないのです。

この数日間、泣くと眠たくなるから泣いちゃ駄目!と思いながらも辛くて辛くて泣いて過ごしてきました。手を伸ばせばすぐそこにあった救えた命・・・。時間(殺処分)は私を待ってはくれません・・・。

私達はいっせいに捕獲収容された子の中から、どの子を救うかなんてとても選べません。捕獲が続く前に各エリアから1匹ずつでも保護していき、少しでも里親探しをしてスペースを確保する時間を持ちたいと思っています。

1頭保護したら1頭分、お金も時間も必要になります。現地に行くにはかなりの交通費もかかります。第2第3エリアは全頭、かなりの治療費が必要になるでしょう・・・。

時間もお金も私にある物は全て不幸な境遇にいる動物達に費やしています。私達にはもう時間もお金も何も残っていません。皆様の協力だけが頼りです。

次に捕獲されるだろうと思われるのは第2第3エリアの仔犬たちです。疥癬の状態がひどく保護か捕獲されなければ、現地に残っても助かる状態ではありません。

仔犬は4匹います。親犬たちは逃げているようです。
(詳しくは北九州エリアの様子 第2第3エリアをご覧下さい)

今いる子達の世話と仕事で、里親さん探しに費やす時間もあまり取れない現状なのですが、今以上に頑張り、保護スペースを確保しながら、1匹1匹保護して、迎えるその子達を、動物ハウスの皆にも迎えさせていかなければなりません。あとどれだけ救えるかは、どれだけ里子に出すことが出来るかにかかっています。でも、だからと言って飼ってくれる人なら誰でもいい訳ではありません。安易に里子に出すことも、安易に救うこともできないのです。

第1エリアのお母さん達と再会してから、第1エリアのお母さん達を全頭迎える為の準備(スペース作り)をしていましたが、第2第3エリアの捕獲が始まりましたので、第1エリアは捕獲が入って又姿を消す前にとにかく捕まえられる子は保護していき、第2第3、そして第4エリアのこれから捕獲される子も迎えに行けるように前もって最大限の努力、準備をしていかなければと思っています。

今回、第4エリアの子を1匹しか救ってあげることが出来ませんでしたが、今の私に出来る精一杯の救助でした。助けてあげたい!その思いでいつも全力で頑張っています。しかし、捕獲、殺処分、命の期限、と言う大きな壁に何度も何度もぶつかってしまい…この先にある私達の運命に、動物達の運命に、時々心が折れそうになります。でも必死に心の中で戦いながら不安な影を振り払い、負けるものか!と頑張っています。処分されていく動物達から決して目を逸らさずに、その苦しみも、悲しみも、その子達の思いの全てを受け止め、どんなに辛くとも殺処分されていった子達に恥じないよう活動していこうと誓い、物言えぬその子達の思いを伝えていってあげたいと思っています。

なぜ彼らが、彼女達が、殺処分を受けなくてはいけないのでしょうか?

彼らが、彼女達が、いったいどんな罪を犯したというのでしょうか?

きっとその罪を答えられる人などいない筈です。

だって彼らは、彼女達は、なにひとつ罪など犯していないのですから・・・。

彼らは、彼女達は、殺されるために生まれてきたのではありません。

殺処分に使われる多大な税金は「殺す」のではなく「生かす」ために使われるべきなのです。

一人一人が言葉にして、大きな声として届けなければ何も変わりません。

どうか声にして届けてください。伝えてください。一人でも多くの人に・・・。
この子達の苦しみを。悲しみを。この子達の心の声を。この子達の涙を・・・。


身近な人に伝えるだけでもいい。人々の意識が変わっていくことは、とてもとても大事なことだと思うから。

私は、私に救える命がある限り、1匹でも多く救ってあげたい。私の助けが必要な子がいる限り、その子達の力になってあげたい。不幸な子は無限にいて後を絶たず、私の力は小さいけれど、それでも、小さな力でも、何もしないよりずっといい。苦しんでいる動物達のために私に出来ることがあるのなら、私は頑張り続けたいと思っています。

どうかこれからも力を貸してください!応援してください!皆さんの力が必要です!
宜しくお願いいたします<m(__)m>

ホームへ