2008年10月28日
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両足切断の子を引き取りました!
この子を引き取る事になりました保護経緯 | |||
今月、知人より相談があり関わってきましたワンちゃんです。 私の知人も保護主さんと直接の知り合いではなく 里親探しなどをして欲しいと相談が回ってきて7月頃から関わり里親さん探しなどの協力をしていたとのことです。 この子は今年の4月、長崎県佐世保市で交通事故にあい警察署から保健所へ行き殺処分になるところだったそうですが 佐世保市にて動物たちの保護や里親探し等のボランティア活動をされている方達に救い出されたとのこと。 しかし残念ながら保護主さん方は「お金が無い」と言う理由で 保護後、1度病院に連れて行っただけで、まともに治療を受けずにおられたようです。 そのせいで傷を負っていた足が化膿して再度病院に連れて行ったときには 切断しなければならない状態で両足を切断したそうです。 しかし術後のケアを再びおろそかにされた結果、また化膿してしまいました。 それでもまた保護された方達は「お金が無い」という理由で病院へ連れて行かれませんでした。 化膿して腐れた足を自分で食べて骨がむき出しとなった この写真の状態になって、ようやく病院へ連れて行かれたようです。 でも手遅れです。 さらに深い部分での切断手術になるという診断が下されました。 また、保護されてからのこの半年 事故で使えなくなった足を引きずり前足だけで動いていたと言うこの子を 外の板の上やケージに入れて車の中に置いていたと言います。 他に置く所が無いからと切断手術を受けたあとも車中に置かれ車で連れ回される生活をしていると知らされました。 切断手術を受けて風が当たるのも痛いなか 車の震動がどれほどこの子に苦痛を与えた事か計り知れません。 私が知人から相談を受けた内容は 佐世保市にて3軒ほど病院に掛けてみたらしいが、また切断と言う診断が下され 本当に手術が必要なのか?と心配して 病院を紹介して欲しいという相談と その手術費用について保護主さん達がお金がないという状態にある事の相談でした。 動物病院の紹介及び獣医さんへの口添えは出来るけど 費用については私が一人で負担できる状況に無いため また支援者の皆様へHPでの呼びかけとなるため 無闇にお金を保護主さん達に渡す事は出来ないので、どこで治療を受けるにしても 金銭については領収書、また治療経過や状況報告などの約束を確実にいただける約束の下でしか 呼びかけは行なえない事を言いました。 しかし私の知人が写真を送って下さいと頼んでも10日以上も届かないという状態だと言う事でしたので HPでの呼びかけは難しいかな…と思っていました。 また保護主さん達はボランティア活動をしている方達と言う事だったので この写真を目にするまでは、そのような方達に保護されて半年も経つワンちゃんが まさかこんな酷い状態にあるとは私自身、思っていなかったのです。 それでも金銭の問題より一刻も早い的確な診断と治療が必要であると思い 私自身が保護主さんと直接連絡を取り合うことになりました。 佐世保から福岡までワンちゃんは来る事が可能な状態か聞ききましたら いつも車に乗せていて、3時間くらいは平気で走っているので大丈夫だと。 普通の子でもですが事故後や切断手術後の子なのですから尚更もっときちんとした場所、環境で保護できないのか? 床ずれも出来ていると言うので その環境や状況がどれほどワンちゃんにとって辛い事か また感染症について説明しましたが どうしようも出来ないのだという答えしか返って来ませんでした。 状況が全く分からないので「足の骨が折れていて切断になったのか?」など詳細を尋ねるも 的確な答えは得られず とにかくお金が無いから病院へ行けずそのままにしていたら ケガをしていた足が化膿して、あまりに酷い状態になったので病院へ連れて行ったとのこと。 それで切断する事になって切断したが 手術後もきちんとケアしなかった事でまた化膿していった状態になったがお金が無いので病院へは行かなかった。 そしたらワンちゃんが自分で足をぐちゃぐちゃにして、いよいよ大変な状態になったとの事でやっと病院へ行ったようです。 そしたら更に切断と言われた事や、床ずれの部分も手術が必要と言われた事や 安く手術をしてくれる病院を探して手術を受けたせいか前回の切断手術で僅か中1日で退院させられたと言う事で 獣医さんへの不信感や手術費用などの問題が重なり私の元にまで相談が巡ってきたという形でした。 どこで治療を受けるにせよ手術が本当に必要であるかどうか的確な判断が必要であると思い こちらの病院を紹介する事になりましたが 保護主さんの方で見るに見かねたお知り合いの方が治療費を出すので直ぐにでも病院へ行ってくれと言われたとの事で お薬も無いとの事なので…もちろん直ぐに佐世保市の病院へ一旦連れて行ってあげてください!とお願いしました。 連れて行った結果、その病院にワンちゃんは入院となりました。 そちらでキチンと治療が進んでいけば良いな…と思っておりましたが 切断手術の件も、もう手術できる体力もないと言われ毎日足の消毒を受けているだけとのこと。 保護主さんの話では病院側は治療放棄をしているような状態で早く迎え(退院させて)くれと言った感じであり 10月28日(火曜日)に退院しなければならなくなったと言う事でした。 そのまま私の主治医の先生に診ていただく手筈を整えるため できれば何度もワンちゃんが福岡までの遠い道のりを足を運ばなくていいように その子の状況を写真で送って欲しいとお願いして頂きました写真が上記の写真です。 私はあまりの姿に驚き、切ったばかりの電話を手に取り 「これはどういう写真ですか?」と尋ねました。 事故に合った時の姿なのか?それとも一度目の切断手術と言うのがこれなのか?目を疑ったのです。 すると事故後はちゃんと足はあって、その足が化膿して切断手術を受けて 手術後はキレイに縫い合わされていたけど傷口が開いて化膿していきワンちゃんが自分で足を食べた結果の 今の姿の写真だと言う事でした。 手術後にエリザベスカラーも付けずに僅か中一日で退院をさせる病院にも問題はありますが もともとキチンと治療をしていれば足を失う事も無かったのです。 半年前に救われた命なのに、この半年間、生き地獄の毎日だったでしょう。 保護されてからの半年、一日でも、いえ1回でも、この子が「幸せ」と感じたことがあるでしょうか? 私は涙が溢れ「これは立派な人災である」と言う事を伝えました。 獣医さんが悪い悪いと言うけれど、あなた達さえキチンと治療やケアをしていれば こんな事にならなかったのだと言う事を! それは分かっているとおっしゃっておられました。 治療費が掛かると分かっている子をキチンと治療も受けさせてあげられないのに なぜあなた方は救ったのか?そうも聞きました。 そちらのボランティア仲間でも救うに当たっては意見が分かれたそうです。 治療も世話もケアも出来ないだろう状態に救うことを反対する人と救ってあげたいという人。 そして救うことになった以上、病院に連れては行けなくても出来る事はしてあげようと世話をしてきたそうです。 保護後に連れて行った最初の動物病院でも このような子を抱えるには費用も莫大にかかるしお世話は本当に大変であること もしそのお世話が出来ないのであれば、する覚悟がないのであれば 助ける事は逆にこの子を苦しめる事になる為、安楽死を薦めます。と言われたそうです。 そしてまた安楽死について賛成・反対と意見が分かれズルズル放置状態で世話がなされてきたと 自分たちの責任についても認められておりました。 もう誰が見ても考えても 不衛生な場所やコンクリートの上に置かれ雑菌に侵され感染症を起こしている事は当然の事だと分かります。 再び切断する必要があるのかどうかなんて私が見ても切断手術が必要な事は分かります。 あとは手術が受けられるのかどうか 感染症の状態と体力の問題に掛かっています。 でもご飯は良く食べ元気はあるとの事なので、退院後直ぐにこちらの病院で治療が出来るように手筈を整える約束をしました。 手術費用については問題が残りましたが 費用の事ばかりが問題になっている状況に この子の苦しみや悲しみ、痛みや辛さ、そんなこの子の気持ちが置き去りにされいること もう助かるかどうかも分からない状況なのに、この子の命までが置き去りにされていること 私は本当に悲しかったです。 誰の為でもないこの子の為に私は治療費を自分で出す覚悟もしていました。 でも私の知人から連絡があり手術費用は出してくださる方が見つかったので 手術費用の支払いで絶対に迷惑は掛けないので安心して下さいとの知らせがありました。 先生のところへ相談に行く直前にワンちゃんが腰の骨を折っていることを知りましたので 私は先生のところにワンちゃんの写真を持って これまでの経緯と腰の骨を折っていること、体力的に手術は出来ないと診断されている事 今は消毒しかなされていない事 28日に現在の病院を退院する事などを伝え 今後は先生にこの子の治療をお願いしたい事を伝えました。 感染症を起こしている事は間違いない状態であり手術に耐えられるかどうか分からないけど 退院後しっかり高栄養の食事で体力を付けてから手術に挑むという事になり 少しでも手術に耐えられるように最低でも3日〜10日はしっかりご飯をあげて連れてきなさいと言われました。 遅すぎても早すぎてもいけないので手術予定日は11月の4日・5日・6日頃を予定とのこと。 しかし保護主さんがそれをしてくれるかどうか 切断手術後もケージにいれて車に置き、痛みに苦しんでいる子を車で連れ回していたのです。 先生にこの子が保護されている状況を話すと 手術前、手術後のケアは死ぬほど大変だぞ!不衛生な外や車に置く事や狭いケージに閉じ込める事はダメ! それが出来ないなら無理だぞ!と言われました。 これまでずさんなケアをしてきた結果の姿です。保護主さんが今度はちゃんとケアするでしょうか? 高栄養のご飯をあげてもらう事も難しいと思いました。 退院後の手術前のケアを保護主さんに任せたら 少しでも手術に耐えられるように体力を付ける筈の日々が逆にこの子を弱らせてしまう結果になるとさえ思いました。 私が手術前と手術後のお世話をするしかないのかな???と言うと ただでさえ大変なのに、お前さんがしたら倒れるから自分が世話するなんて思うなよ。 引き取るんじゃないぞ!と私の事を心配して何度もそう言われました。 同じような状況で保護した右前足、右耳を切断したリーちゃんです。 叔母のところでお世話になっている子です。 私の事を心配してくれる先生は 3本足のリーちゃんだって大変だったじゃないか… そのリーちゃんのお世話とは訳が違うほどの状況の子なんだぞ!と 何度も私が面倒を見る事を反対してました。 絶対に保護主にキチンとお世話させろ!と。 もしも私がお世話する事になったら私は仕事を続けられますか?私は最後にそう聞きました。 手術をしたら5日間入院、その間、便をしないように病院では食事は一切抜き。 カロリーメイトを少し上げるくらいの可哀想な状態だと。 感染症の状態、体力の状態によっては手術中にも命を落とす可能性は十分あるのだ!と。 だからこそ少しでも体力をつけるために手術前のお世話も大変! 退院してから抜糸までは便も尿も傷口に付かないように清潔な環境で介護が必要! この間のお世話は地獄だよ・・・と。 そしてそれからのケア、1ヶ月は仕事は無理になるだろう・・・と言われました。 だから私には無理なんだから保護した者にキチンとお世話をさせるようにしなさい!と釘を刺され病院を出ました。 私は自分での保護はやはり無理であると認めざるを得ず保護主さんと話し合わなければと思いつつ もしかしたら手術前の数日間が最後の時間になるかも知れない子を 愛情があるとは思えない場所で暮らさせる事に心が痛くて仕方ありませんでした。 約束しても黙って車の中に放置して弱らせるかもしれない。 手術前に一度でもご馳走を食べさせてあげて「幸せ」とか「嬉しい」とか感じさせてあげたい。 それをしてくれるのだろうか?不安で一杯でした。 でもきちんとするように説明して説得するしかありません。 私は仕事を休んで生きていける環境でも無ければ、金銭的、体力的にも この子を背負ってハウスの子達をちゃんと守っていくと言う大きな責任を背負える状態には無いのです。 手術前、手術後のお世話を仮に私がしたとしても それすらしない保護主さんの所にこの子を返して幸せになれるでしょうか? なれる訳ありません。 里親さんだって簡単には見つかりません。 まだまだ意識の低い九州では…自由に走り回る事が出来る3本足のリーちゃんだって迎えてもらえないから 叔母のところで何年も何年もお世話になっているのです。 健康な子でも救うときには一生を背負う覚悟で保護しなければなりません。 行き先が見つからないから!吠えて困るから!苦情が出たから!世話が大変だから! と捨てる事は許されないのです! シンさんとも話し合いを重ねましたが どれだけ話し合っても介護していける状態ではないと言う結果にしか至らず 今の私達の状況はこの子の一生を背負う責任を持つ事が出来ない状態だと判断せざるを得ませんでした。 預かる事、引き取る事は出来ない…そう決心した以上は これから先きちんと責任を持って良い環境で育てていただけるように飼育環境やお世話の改善が必要なこと 何よりこの子の気持ちを理解してもらうこと! その話し合いを保護主さんと、とことんするしかないと決めて保護主さんに連絡しました。 先生から受けた説明をして、これから先の事について話し合いましたが 手術前のケアも手術後のケア(お世話)も出来ない。 高栄養のご飯もできない。 保護場所も車の中しかない。 他の保護犬、保護猫も保護場所は外である。 便や尿にまみれない生活は与える事は無理。 手術日が来るまで退院させずに病院に入院させておくしかない…との答え。 確かに衛生面では保護主さんの保護状態より病院に入院していた方がずっと良い事は分かっています。 しかしそこの先生が体力をつけるために手術に備えて高栄養の食事をさせてくれますか? 何もかも出来ないと言う保護主さんと ワンちゃんの為に頑張って欲しいと言う私との話ではいつまでたっても堂々巡りです。 結局、やはりそこまでは出来ないから最初の獣医さんが言ったように安楽死しかないと言う言葉…。 自分たちは自分たちが出来る事をしたけど無理だったと言う事だ…と 安楽死するかどうかは分からないが これからも自分たちの出来るだけの事をしてみて考えて見ます…と この子の気持ちも命も置き去りのまま、この話も終わりにするようでした。 この方達がしてきた事は、もしどんなに気持ちがあったとしても、この子を苦しめてきたのです。 半年間も生き地獄だった筈です。 それがこの方達の出来る精一杯なのです。 どうにかできないか?と考える事もなく「出来ない」の一点張り。 救った命ならしっかり受け止めるべきです! もちろんこの活動は誰も一人では出来ません。 支えてくれる人や仲間たちと助け合っていくからこそ救える命があるのです。 だから助け合ったり協力し合ったりするのは当然の事だし 私達に協力できることがあれば惜しみなく協力します。 でもやはり何もかも投げ出されては協力は出来ません。 退院前日まで…何もかも出来ないの一点張りの保護主さん。 私は何があっても絶対に引き取る事は出来ないと意を決して連絡したはずでしたが 退院日前日の夜になっても「何も出来ない。無理だ。安楽死しか…」という状態。 明日この子のお世話をする人がいない状況に追い込まれました。 置いておく場所が無いなら手術までどこかに入院させとくしかない…と世話をかって出る人は一人も居ません。 病院をたらい回しにして死ぬかもしれない手術に挑む事が出来ますか? この半年間、この子に少しの幸せも安心も与えずに、体力もつけてあげずに 動けないで食べることだけが幸せなはずのこの子に 美味しい物のひとつもあげないまま手術を迎えさせる事ができますか? 私にはそんなこと出来ません。 言ってはいけない!踏み切ってはいけない!と心の中で分かっていても 私達しか救えない子なのだと、誰もこの子の世話をしてくれる人は居ないのだと…心が頭に伝えている自分がいて このままでは命の灯が消えてしまう現実に、半年間もまともに治療を受けさせてもらえず苦しんできたこの子に 残された道は私達が引取りを決心するしかないのだと思いました。 最初から私の所に来ていれば、私自身が出会って保護していれば この子の足はたとえ使えなかったとしても無くなる事はなかったでしょう。 動物たちは飼主や保護主によって本当に大きく人生を左右されてしまうのです。 事故に合って保健所に収容され殺処分される子を救ってあげたい気持ちは十分過ぎるほど理解できます。 でも救う以上は責任が伴う事を忘れてはいけません。 保護主さんはこの子をこんな姿にしてしまう前にSOSを出すべきだったと思います。 今の私がこの子の引き取りを覚悟するのに、どれほどの勇気が必要だったかは伝える事ができない大きな物です。 これからの介護のこと。 抱えている子たちのこと。 保護できていない北九州エリアの子達のこと。 仕事の事。時間の事。金銭問題。体力面。 様々な問題を抱えたまま引取りの決断をする以外に、この子を救う道を見出す事が出来なかったのです。 何度死ぬ気になって頑張ってきた事か分かりませんが、もう一度死ぬ気になって頑張ろう!そう思って 「退院させて唐津まで連れてきて下さい」と言いました。 しかし保護主さんから戻ってきた返事は 「忙しいので明日は無理なので時間が出来たら連れて行きます」と言う物でした。 明日は退院させて福岡まで連れてくる予定だったのです。 それが半分の距離の唐津までだと言うのに、このような返事をされました。 「日一日と命に関わると言うことが、まだ分かっていないのですか?」と夜中まで話をしました。 私がこんなにこの子の為に必死に頑張っているのに 「引き取る」と言う重く苦しい決断をしたというのに 私の気持ちはもちろん、この子の気持ちすら考えもせず 自分たちの大変さばかりを訴えてくる言葉の一つ一つ・・・。 私は「人間とは本当に残酷だ」と思いました。 簡単には語れぬ様々な問題を乗り越え、退院後、この子をハウスに迎えることになりました。 |