ふくちゃん

最初は私と向かい合わせに寝ていたふくちゃんで

『お布団においで～』と呼んでも「人と一緒に寝る」と言う経験がないのでしょう。

来る事はありませんでした。

でも日を追うごとに接近してきて

こうしてお布団にやってきて一緒に寝てくれるようになりました（*^_^*）

もちろんふくちゃんの皮膚からは粉が吹き出てるので

ひどいアレルギー体質の私にとってはむず痒いと言うか

アレルギーでブツブツだらけでした(~_~;)

でも可愛くって可愛くって

ふくちゃんが幸せに思える時間になるなら♪って

最後の時をたくさん一緒に過ごそう！って

これまでのこと、これからのこと、沢山ふくちゃんとお話しながら過ごしました。

いま側に居る…ただそれだけでお互いが幸せである…そんな月日を過ごしていました。

ふくちゃんはほとんど自分のお布団ではなく

私のお布団に居座るようになりました！

それが私もスゴク嬉しくってたまりませんでした（*^_^*）

私の足元で私の足にアゴ乗せをしてネンネするのが得意になったふくちゃん。

夜な夜な

「お喉渇いてない？」

ミルクは？と栄養補給！

でも「いりません」のふくちゃん…。

吐き気はなぁ～い？気分はどう？

だいたいピコンと起きたふくちゃんはお水と撫で撫での要求です。

キツクって眠れないの？

吐かない様に少しのお水を飲ませてふくちゃんがうとうとするまで優しく撫でてあげます。

するといっつも「ありがと～」って、うっつら…うっつら…眠りにつくふくちゃんでした。

皮膚の状態は今でも決していい訳ではありません。

でも保護した頃に比べると見違えるほどキレイになってるんです！

栄養が行き渡って本当にピカピカと黄金色に輝く被毛。

写真じゃ分かりにくいですよね。

生きていける時間さえあれば、これからもっともっと見違えるほど綺麗になって

どんどん美人になって

ふくちゃんのもっと素敵な姿を…もっと立派な姿を…皆さまにお披露目する事が出来たのに…

食べてくれない…嘔吐の繰り返し…側に居るのは辛いことでもありました。

でも私には、小さな幸せでも、その幸せをあげることと、精一杯の介護をしてあげること…それしか出来ません。

側に居るよ。ふくちゃんはもう一人じゃないよ。野良じゃないよ。

声を掛けてあげてました。

でも決まって心に深くある悔いがあふれ出し、泣いちゃいけないって思いながらも涙が零れました。

ゴメンね…私がもっと早くに保護してあげれてたら…ゴメンね…ふくちゃん

ふくちゃんは謝る私の手を、涙が落ちた私の手を、いつもそっとペロッペロと舐めてくれました。

そんなふくちゃんの優しさに

あんな淋しい場所で最後の時をたった一人で過ごし…

たった一人で迎える死…そんな死を迎えさせなくて済んだことを良かったって思おう…

そう自分に言い聞かせる毎日でした。

でも…この後悔を私は生涯拭い去る事はできないでしょう…。

もっともっと、この子は幸せになるべきでした。

シンさんと一緒にオヤツを食べているふくちゃん。

もちろん一欠けらしか口に出来ないけど…

それでも、シンさんと一緒に食べるオヤツタイムを楽しみにしてたふくちゃんでした！

苦しみもがくような事はなく

いつも穏やかな時間を過ごしていました。

いつも立って尻尾フリフリ飛びついてきていたふくちゃんですが

こうして立っている姿を見るのは本当に少なくなりました。

食事が摂れていないのでフラフラな足取りです。

それなのに必死に必死に自分でおトイレに行きます。

おトイレから戻るとシンさんと仲良くオネン寝のふくちゃんです♪

お水はご支援いただいたブドウ糖を入れてあげてる物や

ペット用ポカリスエットをあげています。

お水やミルク、ご飯を準備していて、ふくちゃんの様子を見ながらあげてます。
お水も吐かない様に制限しているので、小まめに小まめに補給させてあげてます。

気持ち良さそうに熟睡中のふくちゃんです！

眠れない夜は、ふぅ～ん…ふぅ～ん…と溜息をついてます。

なので気持ち良さそうに寝てくれていると

ふくちゃんがゆっくり眠れて良かったぁ～って心から思います。

早朝、お目覚めになると

自分でそよ風の当たるお布団へ移動！

気持ち良さそうに日光浴です！

ふくちゃんが吐き気がなく落着いているのを見て

朝のお水タイムをします。

外からふくちゃんのお部屋に引いている電源コードです。

気を付けていたのに…やはりハウスっ子に食い千切られてしまいましたぁ(T_T)

30メートルコードなので高いのに…

あぁ～本当にトホホでした。

と言う事で、またまたふくちゃん部屋用に電気コードの買出しです。

30メートルが無かったので20メートルと10メートルのコード2つ購入しました。

ゴミ箱がなく不便だったのでお部屋用の小さなゴミ箱も購入しました。

横になって過ごすようになってから

ふくちゃんのお腹の皮膚から出ていたベトベトの油分が倍増し

お腹の皮膚がベターンとくっ付き、とても不快そうにしていて可哀想だったので

シッカロールとパフも購入しました。

ふくちゃんの介護で、ほとんど一緒に過ごしてあげられないマリンちゃまは

もちろん！超不機嫌の日々(>_<)

だから直ぐ近くでも買出しとかには

「忙しいからいっか～」とか「直ぐ戻るし」とか…面倒くさがらずにマリンちゃまに「一緒に行くぅ？」って声をかけ

少しの時間でもこうして一緒に過ごすよう心がけてました。

わ～い！一緒にお出かけ～♪お出かけ～♪と、はしゃいでいるマリンちゃまです。

電気コードを買って戻ると

ふくちゃんはお布団で気持ち良さそうに眠っていました。

電気コードも設置！

お昼はポカポカ陽気とそよ風で心地よくても

夜にはヒュ～ンと冷え込み

ふくちゃんの体温が下がったときには

電気ストーブを付けてあげて室温をあげているので

欠かせない電気を早急に購入したのでした。

5月5日
里親さまご一家が会いに来て下さいました

5月5日　子供の日

ふくちゃんに会いに片道3時間もかけて

ご家族みんなでハウスまで来て下さいました！

いつもご寄付、ご支援品、たくさん応援して頂いているのに

またまたたっくさんのご支援品を買い込んで来て下さいました

スミマセ～ン

手ぶらでお越しくださいね！と言っても、いつも沢山のご支援を頂いてしまっています。

本当にありがとうございます<m(__)m>

明日にはスーパーワイドシートの買出しに行かなくては行けないところ

ご支援いただき、ついつい思わず「わぁ助かった～

」の私でした。

ペットシート、ティッシュペーパー、ミニ毛布、ウエットティッシュ、

ビスケット類にドライフード、私達の栄養ドリンクや和菓子などなど

天国の皆へ花束までいただきました

ふくちゃんの為に購入してくださっていたカラーや首輪も頂きました！

里親さまご一家をお出迎えのふさ子ちゃん！

里親さまも「エー！信じられな～い。あの噛み付いてたふさ子ちゃん」って驚いてました。

そう！紛れもなく、触る事も出来なかったあの噛み付き魔のふさ子ちゃんなのです。

私も全治1ヶ月の負傷を負いましたが（笑）

今は誰にも絶対に噛み付きませんよ！笑顔でお出迎えデス！

人間を信じる事が出来なかった…果てしなく遠かったふさちゃんの心…

極度の人間不信を乗り越えて初めて人間を信じたふさこちゃん。

強く人を信じる事が出来なかったように

「信じる」と言う事が出来た時には

信じたその気持ちも、その思いも、とてもとても強いものなのです。

もう決して苛められる事も、裏切られる事もないと、

必ず護ってくれると、私達を心から信じてくれています。

自分自身を護るために必死に牙をむいていた

でももう彼女は人間に牙をむく必要がなくなったのです。

敵ではなく、味方なのだと分かったから♪

ふくちゃん

家族と久しぶりのご対面です（*^_^*）

ふくちゃんのパパ！まま！お兄ちゃん！

もう立ち上がる元気はないけれど、ふくちゃんもとても喜んでいました。

愛が溢れているパパの手

ママの手

お兄ちゃんの手

たくさんの愛に触れ、愛されている事を実感し、ふくちゃんは幸せに包まれていました

お部屋には愛がいっぱい！幸せがいっぱい！充満していました！

パパにたくさん撫でてもらいました！ママにたくさん撫でてもらいました！お兄ちゃんにたくさん撫でてもらいました！

可愛がられてゴキゲンのふくちゃん♪

体調が悪いため、こうしたいつもと違った時間は

ふくちゃんを緊張させ疲れさせるかも知れない…と、思いもしたのですが

ふくちゃんと家族になりたい！って心から想って下さった里親さまご一家

私達が保護に踏み切れない間は何度もふくちゃんにご飯をあげに

ご家族で現地へ行って下さいました。

私はどんな時も、どうしても人間の気持ちより、動物の気持ちを優先します。

ふくちゃんがそれを望まないと思えば、

里親さまがどんなに会いたいと望んでも、いつもと同じ時間を過ごさせていたでしょう。

でも私は”こんなにも愛してくれている家族”に、

ふくちゃんも会いたい！と思っている

そしてきっと自分で”ありがとう”を伝えたいと思ってる…そう感じてました。

でも、ふくちゃんは自分から会いに行く事は出来ません。

会わせてあげる…と言う事は、また遠くから里親さまに来ていただく以外にないのです。

ふくちゃんの容態が良くなる事はないけれど…

状態が落着いている時にでも会いに来てあげて欲しいとお願いしました。

でも状態は日に日に悪くなるばかり…僅かな時間しか残されていない…

会わせてあげる事が出来るのか…すごく不安でした。

だけど

里親さまも「会いたい」と言えば私達の迷惑になるのでは？と思って

心配と不安で眠れぬ日々を過ごし

ただただふくちゃんの幸せを願っておられました。

だから！

「ふくちゃんに会わせて頂けるなら直ぐにでも会いに行きたい！」と言ってくださり

遠い道のりを翌日に飛んできて下さいました！

そこにある心の絆。家族の絆。

一緒に生活こそ出来なかったけれど、相思相愛の本当に素敵な家族です

いつも私とふくちゃん二人で過ごすお部屋がこの日はとても賑やかで

その家族の輪の中で、ふくちゃんはとても幸せそうにその時間を楽しんでいました

会いに来てくれて

家族になってくれて

ヨリ♪

食べれなくなっていること…

分かっていても…

ふくちゃんの大好物を買ってきて下さいました！

ゴキゲンなふくちゃん！

もしかしたら食べるかも♪と思って

あげてみたけど…

やっぱり大好物でも口にする事は出来ませんでした。

里親さまがふくちゃんの為にお庭に建設してくださったいたふくちゃん用ハウスです。

ふくちゃんのお姉さんになる筈だった先輩犬のエルちゃん♪

ふくちゃんはエルちゃんと小雪ちゃんと言う先輩ワンとお友達になる筈だったのです…。

まさか癌だなんて夢にも思わず…

ふくちゃんを迎えるためにハウスの建設をして下さっていました。

後は屋根が設置されるのみ…と言うところだったのに…。

エルちゃんは広いお庭を自由に伸び伸び暮らしています。

でもふくちゃんの場合は、迎えていただいた最初は、逃げ出すなど様々な事が考えられるため

柵や塀もあり逃げ出せないとは思っていても、思いがけない場所や信じられない隙間、驚くほどの高さを超えて逃げ出したり

本当に信じられない事が起きる物なので

ココが私のお家♪って、ふくちゃんが思うようになるまでは、お庭でもしっかり繋いで欲しいとお願いしていたのです。

だけど長い時間、自由にしていた子が「繋がられる」と言うのは苦痛もありストレスも大きな物です。

それで里親さまはふくちゃんの為に立派なハウスをお庭に建設して下さっていたのです。

里親さまは１年後にお引越しが決まっており、引越し後は室内飼育になる予定でした。

でも、ふくちゃんが癌だと分かり、余命宣告を受け、残り僅かな時間しか残されていないと分かりました。

私は現在のお家での室内飼育は無理だとは承知の上で、里親さまに室内飼育のお願いをしました。

里親さまは思いを受け入れて下さいました。

だけどその後のふくちゃんの病状、体調は、とてもお引越しが出来るものではなくなりました。

ふくちゃんの気持ち、ふくちゃんの精神状態など、ふくちゃんの心にかかる負担も大きく

迎えて頂く予定の２日前に、ふくちゃんを迎えて頂く事は困難である…と言う事をお話しました。

やっと疥癬の治療が終わって新しい人生が、幸せへの道が目の前まで来ていたのに…

ギリギリまで何とか里親さまの元へ嫁がせてあげられたら…と治療に専念し

その状況をお伝えしながら頑張っていたのですが、ふくちゃんを襲った病魔に勝つことができませんでした。

ふくちゃんはいつもの可愛いポーズのペタン！を里親さまにお披露目♪

可愛いでしょ～ワタシの得意のポーズなのよ

多くの幸せも、大きな幸せもやれない私が

幸せへの道へ送り出さない。私が最期まで面倒を見る。

と言う決意をするには大きな覚悟も必要でした。

それが本当にふくちゃんにとって最善の道なのか…本当に悩みました。

癌でなければ、どれほどの幸せが待っていた事か…

癌であっても、もう少し時間があれば、どれだけの幸せを貰う事ができたか…

里親さまの元へ送り出せなかったこと…本当に悔やまれてなりません。

しかし、歩く事も困難になったふくちゃんです…。

環境を変えず、落着いて過ごせているこの場所で、ゆっくり過ごさせてあげたい！

幸せへと送り出せない代わりに

私に出来る精一杯のお世話を頑張るからね！って、私はふくちゃんに約束しました。

ポリポリ！ポリポリ！と体を掻いているふくちゃん。

疥癬が治っていないのか？

その他、甲状腺機能減退症など問題を多く抱えているため

痒みの原因が何なのか？？？

こうしてまだ時々、ポリポリ！ポリポリ！とやってます。

でも「キレイになったね～」って「ふくちゃん可愛いね～」って沢山褒めてもらって
ヨシヨシ♪ヨシヨシ♪って沢山なでなでしてもらいました！

幸せいっぱいのふくちゃんでした！

パパとママとお兄ちゃんに「ありがとう」の笑顔を振りまいたふくちゃん！

ワタシ頑張るからね！またお見舞いに来てねっ！て笑顔で大好きな家族とお別れしました！

最後になるかも知れないって分かっている人間組みにとっては別れ惜しく中々「またね！」と、お別れできません。

いつもお互い電話で泣きながら…の私と里親さん(^^ゞ

ふくちゃんが心配するからふくちゃんの前では泣かないで下さいね！の約束通り、みんな泣かずに過ごし

最後も「ふくちゃん、またねっ」と笑顔でふくちゃんを抱きしめてくれたママさん。

お部屋を出て「ふくちゃんのことお願いします<m(__)m>」って、どれだけ頭を下げられたことか分かりません。

私の精一杯の力でお世話します！と約束しました。

こんなに愛されて、ふくちゃんは幸せです！

たくさん愛され、一緒に暮らすことは出来なかったけど、家族を持つ事ができたふくちゃん♪

ふくちゃんは大きな愛と笑顔に包まれて楽しい時間を過ごした１日でした（*^_^*）

「ふくちゃんを保護してくれて本当に有難うございます」と

いつもたくさん御礼を言われます。

でも、里親さまご一家の存在があったからこそ

ふくちゃんの保護に踏み切る事ができたのです。

もし里親さまの存在がなかったら…あの時点で保護を決意できたのか分かりません。

私達のほうこそ本当に、心の底から感謝の気持ちでいっぱいです。

「あっ！ふくちゃんと一緒に保護されたナツちゃんの子供ですよね」のパパさん。

あの日ふくちゃんの保護がなければ、この子達も野良のまま。

ふくちゃんが居たから救われた小さな命達。

そして、ふくちゃんもまた、第１エリアのお母さんとの出会いが無ければ

出会う事が無かった命でした。

G君が家出をして行方不明にならなければ出会う事も無かったマメ爺ちゃんなどなど…

みんな繋がっているんです。

里親の皆さまや、応援して下さっている支援者の皆さま、会員の皆様

全てのご縁も、みんなみんなハウスっ子達が巡り会わせてくれた素敵なご縁。

この活動が無くなる世の中を望んでいるけれど

この活動で出会えた皆様とのご縁は私達の人生の宝です。

皆さまに出会えたこと　心から感謝しています