お腹の状態も良くないし… 食欲もなし… 軽い物ではありますが癲癇発作が見られるようになりました。 小鉄君と同じように顔面痙攣が起き 軽い痙攣ではあったけど、そのせいでお水を上手に飲む事が出来なくなりました。 |
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それでも、ゆっくりとした穏やかな時間を過ごせていました。 ただ…ふくちゃんを見ていれば…残された時間は本当に短いだろうな…と、 だからこそ、穏やかな時間を過ごさせてあげたい!そう思ってお世話する1秒1秒でした。 水も無い。餌も無い。野良時代はきつかっただろうなぁ。 時々誰かにもらえる僅かなご飯だけを頼りに生きている野良ちゃんたち。 この子はどんな思いで第1エリアで過ごしていたでしょう…。 どれほど辛い思いをしてきたでしょう…。 管理センターの捕獲から、逃げて、隠れて、捨てられても必死に生きようと頑張ってたんです。 もっと早くに保護してあげれば、もっとしてあげられる事も多かったのに… 取り戻す事が出来ない時間を悔やむばかりでした。 ごめんねって謝ることしか出来ないけれど、どれだけ謝っても足りないけれど、 その気持ちの全てで、全力で介護してあげることで、 共に過ごすこの僅かな時間を、ふくちゃんにとって、とても意味のあるものにできたらって… 一人じゃない!野良じゃない!家族!愛!幸せ!希望! 生きていて良かったって、生まれてきて良かったって、心からそう感じさせてあげられるように 「出会えてよかった♪愛しているよ!大好きだよ♪」って伝えてきました。 |
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ご飯も食べれない… それに目ヤニだけじゃなく ヨダレもタラタラ出るようになりました。 いつも気持ち悪くないように過ごせるよう キレイに拭き拭きしてあげました。 |
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様子を見て何度かに分けて栄養剤サプリでお薬を飲ませてあげて、お口直しのお水です。 | ||
ご飯も何度もあげてみるけど舐める程度がやっとです。 でも僅かに食べたご飯も吐いてしまうことが多くなりました…。 |
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吐き気もずっと続くわけではなく 撫で撫でして〜と頭を摺り寄せてくるふくちゃん。 |
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ご飯はほとんど摂れず、ミルクを少しとお水だけ飲んでいます。 | ||
長いアンヨを伸ばして寝てます。 いつも側で静かに見守ってあげてました。 |
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お腹を気にし始めたら消毒してあげて 寝付くまで背中を撫で撫で。 |
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食事が摂れていないので またまた薬草タイムを試みました。 でも大好きな草にも反応なし…。 駄目だ…と草を引こうとしたら ペシっ!と手で押さえて 「置いといてっ」のふくちゃんでした。 |
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その後、しばらくして ムシャムシャと薬草を食べました! ご飯には口を付けれなくても この草だけはやはり驚くほど食べてます。 |
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夜は気分良さげにオネムして、夜中には自分でオシッコに行き、お布団に戻ってコロン!薬草パワーかな(?) | ||
お布団をちゃんと半分占領してますヨ! いつもこうして お顔を見合わせて暮らしてました(*^_^*) |
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夜明けになると吐き気が襲う事が多く 僅かに食べた食事を嘔吐…。 嘔吐物の上に倒れてしまってお腹まで汚れてしまっています。 段々と動けなくなってきてるのでお布団で吐いているのですが それでも必死に足元の方へ行って吐いてます…。 |
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嘔吐物で汚れたらキレイに拭き拭きして貰えるのを待っています。 お顔やお口回り、足や胸、お腹をキレイに拭き拭きです。 |
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落着いてから朝ご飯に挑戦。 でもやはり食べれません。 |
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大好きなお水も… 少し飲む量が減ってしまいました。 お水も受け付けなくなってきたのかも…と、かなり覚悟が必要になりました…。 栄養が摂れず…また毛もバサバサになってきています…。 |
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動けずにいます…。 場所も変わりたくないようだったので 吐いたお布団も取れず… 毛布をキレイに拭いて 上にシートを敷いてミニ毛布を替えてあげて 見守りました。 |
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さっちゃんです。 ふくちゃんのお世話だけではない毎日です…。 わん&にゃん、みんなのお世話、老犬、老猫… 治療中の子、圧迫排尿をさせてあげなきゃならないさっちゃん…と ハウスには大勢の子が暮らしています。 ふくちゃんの状況がいよいよ覚悟が必要になってきた時 さっちゃんまで時々起こす食欲不振と嘔吐が始まりました。 両足切断、長期間の感染症、 自力排泄が上手く出来ない事による臓器に掛かる負担など問題も多く さっちゃんのような子は突然死なども考えられるため 顔つきは元気に見えても「食べない・吐く」などが起きると、かなり心配な状態です。 この時も黄色い胃液を吐き続けるようになりました。 突然死や突然の状況の悪化などが考えられると注意を払っていたのは そんなさっちゃんと、 何かしら問題を抱えていると感じられる恋茶ちゃんでした。 そのため元気に暮らしていたクロちゃんに突然の不幸が訪れるとは思いもせず… 今もクロちゃんとの突然の別れを受け止める事が出来ずにいます。 さっちゃんの状況がこのように悪くなり ふくちゃんに「待っていてね」という時間が長くなりました。 大勢いれば体調が悪い子も一人ではありません。 あっちで介護、こっちで介護、という状態です。 |
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さっちゃんのお世話からふくちゃんの元へ戻るとシートまで頑張って移動してトイレと嘔吐をしていました…。 私が行くと「早く助けて〜」とふがふがと振り向くふくちゃん。 「本当にごめんねぇ」とキレイにして撫で撫でしてあげて、お布団に移してあげて… どうしたらいいのか?って…言葉も見つからず「ゴメンね…ゴメンね…」って涙が落ちてきます。 |
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マリンちゃんも体調を崩していて お薬中だったので 「ふくちゃん待っててね」と 私はそんなふくちゃんを待たせて ハウス内を駆け回ってました。 どの子も大切な子達なのです。 全員が元気です!何てことはそうそうありません。 大勢いると1匹に費やしてあげられる時間は やはり短い…。 でも決して不幸ではないと思う。ココにはココの幸せがある。 だけど費やしてあげられる時間がなく思いの分だけのお世話をしてあげられない… 思う幸せをあげられない… いつもその事を実感し、里親さんを見つけてあげれずにいるハウスっ子達に 「申し訳ない」って思っています。 |
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いつ状況が急変しても不思議じゃないふくちゃん。 この頃はもう、ふくちゃんのお部屋に戻るときは本当に怖かったです。 一番「死」と言うものが迫っているふくちゃんです… 「生きてるよね…」 そんな不安と緊張で、いつも足がすくんでました。 でも気分良くなったよ!ってそよ風を浴びているふくちゃん♪ 「あ〜良かった」って、ふくちゃんの状態に一喜一憂の日々でした。 |
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夜も夜中も24時間のお世話を続け、ラクに過ごせるように手助け出来る事を精一杯がんばりました。 | ||
様子を見ていて動くのがかなり困難な状況になってきていると感じ テーブルなど全部移動させ お布団以外は前面シートにしてあげました。 ふくちゃんは必死にトイレなどシートに行ってしようと頑張る子ですから 体力を使わせないように、あまり無理をさせないように 障害物を退かして直ぐそこまでシートにしてあげたのです。 |
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他の子達の事も重なってしまい、あっちこっち駆け回っている中ですが 可能な時間はずっと側で様子を見て過ごしています。 口を潤してあげたり、体勢を変えてあげたり、 してあげられることを精一杯頑張りました。 苦しむような事はなく、いつも横で穏やかな寝顔を見せてくれたふくちゃんでした。 しかしここ数日は、もう今晩でもおかしくない…と言う日が続いています。 いつもならずっとふくちゃんと居る時間なのですが 夜明け前にはさっちゃんやマリンちゃんの様子を見て、状況を観察して 朝にはお薬を飲ませたりしなければなりません。 「ふくちゃん、待っててくれる…」 お部屋を出なくてはいけない事が、どれほど辛かったか… それでも、しなくてはいけないことをしなくては側に居てあげる事も出来ません。 さっちゃんだって、マリンちゃんだって、 もう行っちゃうの?行かないで〜!と言うので 私はどうしたらいいのか分からなくなる毎日でした…。 |
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ふくちゃんとの最期の日 | ||
1分1秒が怖い状況にあるこの時 前日の夜は、ふくちゃんの側を離れ、さっちゃんとマリンちゃんの介護に当たりました。 本当にお部屋に戻るのは怖くて怖くてたまらないものでした。 もしも…もしも…って最悪な光景が脳裏をよぎるのです…。 でもふくちゃんはちゃんと「待っていて」くれました。 毛布の直ぐ横のシートにオシッコが! 吐いてはいないし、ふくちゃんもシートに横たわらずお布団に戻って寝ています。 すぐ近くまでシートを敷いていてあげて良かったです! 本当に立派な子です。 こんな状態になってもシートまで必死に行ってるんですよね…。 もう立てないから這って行ったんだと思います。 この数日でガクンと動けなくなったふくちゃん。 動けなくとも、いつも尻尾をふりふり「おかえり」と言ってくれてました。 その尻尾の振り方で 今は少しきついんだね… 今は少しラクなんだね!と 体調の良し悪しも分かりました。 動物達とは言葉こそ交わせないけど、普通にお話が出来ますよね。 私は人間と話しているように聞こえると言われるほど 普通に動物達と会話をしています。 ふくちゃんとも、短い時間しか共に暮らせなかったけど、お話は沢山しました! 心と心は深い絆で結ばれ、私達はちゃんと家族でした! |
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その尻尾の振り方を見て いよいよ力が弱くなっているのを感じました。 朝陽を浴びながら少しずつお水を飲んでるふくちゃん。 しかしお水すらもう…いつものようには飲めません。 そのお水の飲み方を見て、お別れはもう目の前まで迫っていると思いました。 私は主治医の先生に状況を連絡しました。 苦しみ出すようだったら、どうしたら良いのか? 点滴などが必要なのか? 何かする事が延命になり、苦しませる時間を長引かせる事はしたくない。 でも何が必要で、何が必要でないのか決まって分からない…のです。 人間だったら苦しみ出したらモルヒネ…と言うもう極限の状態…。 でもふくちゃんは、体はきついだろうし、すごく辛いと思うけど 苦しみもがいているような状態ではありません。 吐くようになってからでも、2日間吐き気に襲われず過ごせてる事もあったし 嘔吐があるときでも、吐き気に襲われたその数十分を超えれば あとはとても穏やかに過ごす事が出来ていました。 |
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もし、とても苦しみ出したら…その不安に押しつぶされそうではありましたが ゆっくりした時間を過ごさせてあげられるように見守るしかありません。 そう思った瞬間でした。 お口がガガガガ…と痙攣し、そのまま酷い癲癇発作を起こしました。 発作でバタバタなり壁に当たってしまうふくちゃんを支えるのに必死でした。 このまま…これが最後なのか…って泣きながら必死に体を支えました。 発作が治まり、やっと呼吸が整った時の写真です。 これからは、こんな発作と戦う事になるのか? あとは苦しいばかりの時間になるのか? 私はどうしてあげることが一番最善なのか答えを出せずに 伝える事が出来ないほど悩みました。 |
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発作で突っ張ってしまったアンヨをずっとマッサージしてあげました。 | ||
まだ少し朦朧としているけど 目や耳や尻尾で呼びかけに応え、意識がしっかりしている事を伝えてくるふくちゃん。 でも、もう目が離せない…。 お別れが5分後でもおかなしくない状態です。 |
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ふくちゃんは全く動けないけど、話しかけると目を向けてお返事してくれます。 みんなの朝のお世話の時間を回って、お世話しに行かなくちゃ…と分かっていても 私はふくちゃんの側を離れられずにいました。 一人ぼっちで死なせたくない…不安な死を迎えさせたくない…そんな思いが強かったのです。 でもそれじゃ…亡くなるのを待ってるみたいだ…と、思いました。 ふくちゃんが亡くなってから皆のお世話に行くの?ふくちゃんが亡くならなかったらお世話はどうするの? いろんな思いが渦巻きました。 ふくちゃんが危険な状態である事は間違いないけど、するべき事をして余裕を持って側に居てあげなきゃ ふくちゃんだってきっと気がかりだろう…。 「急いでお世話を終わらせて戻ってくるから、ねぇ?ふくちゃん?待っててくれる?」 と、話しかけながらもお部屋を出れず…の私でした。 |
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すると、ふくちゃんは、 私の思いを何でも分かっちゃうふくちゃんは、 ヨイショと頭を持ち上げ |
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「ワタシ大丈夫だから行ってきて」 「ちゃんと待ってるから戻って来てねっ」 いつもの優しい笑顔を見せてくれて、そう言ってくれました。 |
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ありがとう。ふくちゃん。 力を振り絞って、そう私に伝えてくれてるんだね。 必ず直ぐに戻るからね。約束するからね。待っていてね。 私はふくちゃんに約束して皆のお世話のため、お部屋を出ました。 |
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それから、さっちゃんのこと、マリンちゃんのこと、 猫ちゃん達の朝ご飯… 掃除は抜きでご飯はドライで済ませ お昼の日向ぼっこタイムも まだ日も当たらぬ早朝からベランダ開放に! 大急ぎで事を進めても1時間が経過… 1時間半が経過… |
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お庭では 元気組みのワン達のお世話をシンさんが一人で奮闘しています! ワン達の事をシンさんに任せて何とかふくちゃんのお部屋に戻れるようになり ふくちゃんのお部屋に急ぎました。 でも途中で怖くて不安に押しつぶされそうになりました。 その時、ふくちゃんが「ワゥーン」と吠えました。 「生きてる!ちゃんと生きてる!」 でもそれは最後の声なのかもしれない… 私を呼んでる!階段を駆け上がりふくちゃんの元へ駆け寄りました。 |
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ふくちゃんは顔をあげて私に「おかえり」を言ってくれました。 力を振り絞って甘えてくれました。 私が側にくると、安心したように枕に頭を下ろしました。 ジッと横たわっているけど、目で私を見て 「側に居てくれてるの、ちゃんと分かってるよ」って伝えてくれたり 呼吸も落着いていて、発作の兆候もありません。 最後のときを迎えているのだろうと思いながらも 心臓が強かったら死ぬに死ねない…と言う先生の言葉が浮かんできて ふくちゃんが苦しみませんように…と、心の中で祈り続けながら側に居ました。 |
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いつものように目が開けづらくなる目ヤニを拭いてあげたり、お口を潤してあげたりしながら 「ありがと」って甘えてきてくれるふくちゃんと残された時間を大切に過ごしました。 それはとても穏やかな時間でした。 少しでも食事が出来て、苦しまずに穏やかな時間を過ごせるなら、どれだけだって介護できる。 でももし今朝のような発作を繰り返し、きつくて苦しくて辛い時間が訪れたら… 今度また発作がきたら、どのように対処しようか? 今朝は大きなふくちゃんを私は十分に支えきれていなかった… これまで多くの子を天国へ見送ってきました。 穏やかな死を迎えられた子も、病気で苦しんで亡くなった子達も見届けてきました。 これからどうなるんだろう…このまま穏やかに過ごせるだろうか?苦しい時間が訪れるのだろうか? 色んな思いが渦巻いていて私の心の中は決して穏やかではありませんでした。 |
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あっち向きたい。こっち向きたい。 そんなふくちゃんの状態に合わせて 向きを変えてあげたり、枕を添えてあげたりしました。 体は動かないけど意識はしっかりしていました。 だから沢山お喋りしました。 私が言葉につまり黙ってしまうと 愛らしい瞳で私を追って見つめてくれます。 ”じゃあ今度は何話そっかぁ(*^_^*)” ”シンさん、もうすぐ来るからねっ” と、お喋りをしながら、ワン達のお世話を頑張ってるシンさんの様子を窓から見ると ちょうど業務が終える頃でした。 ワン達のお世話を終えてシンさんがお部屋に来ると いつものように尻尾こそフリフリできないものの、しっかりシンさんの目を見て 「おかえり♪」と喜んでいました。 |
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前足をジタバタしだしたふくちゃん。 どうしたの?苦しいの?大丈夫だよ…大丈夫だからね… そう言って体を撫で声を掛けてあげてました。 でも違いました。 ふくちゃんは動けない体で…最後まで粗相をしまいと 這ってでもオシッコをしにシートに行こうとしていたのでした。 それが分かって ふくちゃん…もう動かないでいいよ…ここでしなさい… ゴメンねって申し訳なさそうに毛布にオシッコ… お尻にシートの準備が出来てから 「してもいい?」と…「いいよ!」って言うと 気持ち良さそうに残りのオシッコをじゃあーじゃあーとしました。 |
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たっくさんオシッコをしてスッキリのふくちゃん。 スッキリしてゆっくり横になっています。 シートに行ってオシッコしようって我慢してたなんて… どこでどれだけしたって、どんなに汚したって構わないのに… 部屋でオシッコするハウスっ子がたくさんいるのに この子は本当に 大して教えたわけでもないのに本当に本当に賢い子でした。 頭がよく、優しい心を持った、素敵な、最高なワンちゃんでした。 |
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シンさんがお部屋に来てくれてから、ずっとシンさんを見つめるふくちゃん。 動けない体で出来る精一杯の愛情表現。 「シンさん大好きだよ」って甘えてるんです。 体を撫でてあげ、側でしっかりふくちゃんの手を握ってあげているシンさん。 ふくちゃんは私とシンさんを交互に見つめながら最後のときを過ごしました。 |
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私達二人が揃うのを待っていたかのようにシンさんが来て30分後の 午前11時30分 ふくちゃんは穏やかな死を迎え天国へと旅立ちました。 それはまるで 苦しんだらどうしよう…これ以上の治療をするべき?しないべき? 悩みまくっていた私に 「悩まなくっていいよ。ワタシ逝くからね。」と… これまで私が悩んでいたら、その心を察知して、ご飯を食べて悩みを解消してくれてきたように ふくちゃんは私達に「さよなら」を告げました。 私の心が全部分かっちゃうこの子の前で悩んでいたこと それはこの子の心まで悩ませてしまっただろうと涙を止める事ができませんでした。 もっともっと幸せにしてあげたかった… もっと早くに保護を決意するべきだった… 沢山の後悔を胸に、ふくちゃんを見送りました。 |