5月28日
24日の保護失敗から4日ぶりとなります。

この間

25日にG君が天国へと旅立ち…

26日には、G君の介護を優先し20日から予定を先送りにしていたナイト君の目の手術

その際に、入院していた三毛子ちゃんの一時退院も決まりました。

自宅介護にする事で精神面が落ち着いて食欲が安定してくれないか試してみるための退院となり

ハウスにて完全介護を行う事になりました。

再びナイト君の術後のケア、三毛子ちゃんの完全介護の始まりです。

ナイト君の手術を間に入れましたので

25日仮通夜、26日本通夜を行いまして27日にG君のお葬儀を致しました。

G君が亡くなって張り詰めていた糸が切れちゃったのか…介護疲れなども重なってしまったのか…25日から

私はお薬では高熱を押さえきれない状態となってしまったまま

ナイト君の手術、三毛子ちゃんの退院および退院後のケア、G君のお葬式までを何とか気力で頑張り続けました。
そして28日、もう体はフラフラでした…。

そのため本日はまずは自分の治療に走りました。

お葬儀まで無事に終わったとは言え

ナイト君や三毛子ちゃんの介護があるため大学病院へは行く時間が取れません。

近くの病院で治療をしてもらって必要なお薬も処方して頂きました。

大学病院へ行ってまだ10日も経っていないのですが(詳細は→こちら

体調は整わずにいます…。

動物達のお世話、仕事、介護、中々安静にする事が出来る状況ではないため

体の状況を良い方向へ持っていく事が出来ないでいます。
夜には何とか高熱も落ち着き、まどかちゃんの所へ出発できました!

私は11日ぶりとなります。

この11日間、本当にずっと気になって仕方ありませんでした。

里親さまが毎日まどかちゃんの所へ餌付けに通って下さっている事だけが心の救いです。

里親さまには本当に頑張っていただいており感謝の思いでいっぱいです。

随分と心も開いてくれて、私にそばえついて来るほどにもなり、

大丈夫と判断してまどかちゃんを迎えていただきましたが

想像以上に難しい子を里親さまに託してしまった事で

里親さまには本当に大きなご負担を掛けてしまいました。

精神的な負担に加え、現地へと通う資金面も現在里親さまに支えて頂いております。

まどかちゃんの捜索費、餌付けの為の現地通い

里親さまには何十万という目が飛び出るほどの資金的負担を掛けています。

そんな中、私たちが現地へと通う資金までお送りいただき申し訳ない思いで一杯ですが

お返しできるまで…と、今はその資金を使わせて頂き保護に通わせて頂いております<m(__)m>

本当に有難うございます<m(__)m>
なかなか出てきてくれなかったのでヒヤヒヤしました。

前回の失敗が尾を引いて

もう出てきてくれないのかも…と泣きそうでした。

でもまどかちゃん現れてくれました!

まどかちゃんの警戒心も強まっているのでは?と

かなり心配していたのですが

こうしてちゃんと手から受け取ってくれました!
しかし警戒心が強まっているのは確かです。

なかなか簡単には来てくれません…。

投げてあげると喜んで取りに来ますが

それではいつまで経っても捕まえる事が出来ないので

来てくれるまで根気強く待って頑張ってます。
輪の存在に慣れさせる為にこれまで通りで頑張らなくては!と輪の設置もしています。

警戒しつつもご飯も食べに来てくれました。
色々と挑戦してみるも

警戒心が少し強まっているので

ちょっと難しい状態です。

無理はせずにケアに取り組みました。

私よ〜まどか♪一緒に帰ろうよ〜(*^。^*)と沢山声も聞かせてます。

私が誰かも、自分が「まどか」という事も分っていて

帰ろうとすると車まで後追いして来るのに…

「捕まる」と言う行為が怖いようで、後一歩、勇気を出して前に出てきてくれないでいます。

どうしたら無事に捕まえる事が出来るのか…?

荒手な方法であっても確実に捕まえる事が出来るなら着手したいのですが

あんまり荒手な方法で試みて失敗してしまうと、今の関係もぶち壊してしまうので

どんな方法が一番良いのか…と頭を悩ませています…。
まどかに「またね」を言って現地を後にする頃には

こうして夜が明けます。

まどかちゃんと居る時間は「まどかっ♪まどかっ♪」て元気な私も

まどかを残して帰路に着き始めるとグッタリ…途中でお水を買って薬を飲んでダウンです。

行き道はどうしても保護に向けての作戦タイムになるので二人とも仮眠なしになるのですが

帰りは交代で仮眠を取ってます。

5月29日
本日、ナイト君と三毛子ちゃんと小鉄君を病院へ連れて行きました。

ナイト君は目の手術後の経過を診て頂く為。

三毛子ちゃんは自宅介護にて食事が何とか出来ているため
首の頸静脈に装着されている管と流動食を入れるために鼻に装着されている管を一旦取る為と
検査や治療の為に入院中、前足後足の血管にメスを入れたため
縫合されていた箇所の抜糸の為。

小鉄君は高齢の為、歯の状態が悪く痛みがあったため。
麻酔に非常に弱い子の為、年齢を考えこれまで見合わせて来ましたが、状況を改善してあげたく
ガス麻酔のみで、ダメになっている歯を取る手術を行って頂きました。

その際に、先生に相談して、まどかちゃん用に一応…安定剤を出してもらいました。

安定剤使用による捕獲は命の危険を伴う本当に本当に危険な物です。

健康な子に対して使った事は一度もありません。

保護が間に合わなければ命尽きる状況の子の場合のみしか使うことはありません。

それでも警戒心の強い野犬ちゃん達には効かないのが安定剤…。

安定剤を使用すれば捕まえられる!という甘い物ではありません。

体に違和感を感じながらも、走って逃げる力も噛み付いてくる力も、暴れる力も

少し弱まるかな?程度の効果しか得られないのです。

使用すれば効き始めるまで1時間半から2時間、安定剤を掛けた子を見失う事はあってはいけませんし

安定剤が抜けるまで半日を要します。

保護に失敗して逃げられれば、逃げた先でホッとした瞬間に動けなくなり死に至る

ショック死、薬の副作用による死、逃げる過程で交通事故死…川や海に落ちて溺死…など

安定剤が効いている体で逃げ回れば避けられない死がたくさんあります。

本当に本当に安易に使用するべきものではないのです。

効果がない上にリスクは非常に高いのです。

もちろん安心しきっているワンちゃんにご自宅で発作やパニック症状を抑えるために

使用した場合は、ワンちゃんが安心している状態ですので、しっかり効果が得られます。

しかし警戒している野犬ちゃん達には既定の量の倍の量を使用しても

目に見て分るほどの効果を確認できる事はありません。

特に確実な体重が分らない状態での使用となるため、その量を決めるのは非常に難しい物です。

薬の量が少なければ効き目がなく、多ければ命の危険は高まります。

保護できる可能性は極めて低い上に高リスクだという事になるのです。

それでも処方してもらったのは…

苦情によりセンターの捕獲の介入を余儀なくされる状況にあったからです。

多くの人に追われる立場になれば、再びひどい人間不信になるでしょう…。

二度と捕まえる事が出来ない子になってしまいます。

だから最後の手段として準備だけしました。

ただ、あの子の命を危険にさらしてまで…私に薬を使う勇気は持てない気がします…。
何とか早く捕まえなくては!時間と共に気が焦るばかりです…。

少しでもその場に留まってくれるように!と

これまで、持ち逃げできないミンチご飯など工夫を重ねてきましたが、捕まえる事が出来ないまま…月日が流れ…

今日はホクホクの唐揚げ作戦にしました。

ご支援いただきました「ほっともっと」のチケットで、まどかちゃん用の唐揚げを購入!

車内で食べる自分達用の晩ご飯に、オニギリとフライドポテトと野菜味噌汁も購入してご馳走になりながら

まどかちゃんの所へと走りました!
唐揚げの箱を開けると、まだ温か〜いチキンバスケットからはイイ香りがぷ〜んぷん!

その匂いに、まどかちゃんは大喜び!

いつもより迷わずに受け取りに来ています!

今日が捕まえるチャンスだと心に決めました。

現地からは、まどかちゃんがウロついている事で苦情が出ており保護を急がなければならない状況で

私も「何とか捕まえなきゃ」と、非常に焦っていました。

一生懸命に捕まえるための努力はしているのですが、どうしても捕まえる事が出来ず

捕まえる事が出来ないならセンターの捕獲を入れて下さい…と…

もう少し待ってくださいと言い続け、待っていただいて、努力をして来ましたが、苦情の対応も限界に来ていました。

だから、本当に「チャンス」と言えるものがくるまでは待つ時間がなく

無理な体勢で、無理やり捕まえる事を試みるような形になってしまう状態で失敗を繰り返してきました。

今日もチャンスと言えるチャンスではありません。

ただいつもより少し可能性が高い…かな…と言ったくらいでした。

でも薬を使う事はやはりどうしても出来ません。

ましてや日中以外、獣医さんより使用禁止が告げられているお薬です。

それだけ何が起きるか分らない物なのです。

薬は使わずに捕まえる決心を固めました!

多くの人にまどかが追われる立場になる前に自分の手で…と

その中でも「今だ!」と思える最大のチャンスの瞬間に神に祈りながら輪をかけました。

しかし犬の逃げ足には、やはり敵いません。上手く掛からず…まどかは威嚇をしながら逃げ去っていきました。

「最悪な結果だ…」と涙が溢れました。



暗闇の中で、威嚇の声だけが聞こえてきます。

そして…その声すらも…何も…聞こえてこなくなりました。

「もう大嫌い。もう信じない。さようなら。」

まどかにそう言われた様な気がして、腰が抜けたようにその場にへたり込んでしまいました…。

「どうしよう。失敗しちゃった…」泣いてる私に、車で待っていたシンさんは、ただ頷いていました。

静かな闇夜の中、ワイヤーが空を切る音だけが響いたそうです。

必死の私には聞こえなかったその音だけど…その音は失敗をシンさんに知らせていたのでした。
失敗後、

私も何が起きたのか分からず驚いたのよ…私もまどかと同じようにビックリしたのよ…と

怖い事をしたのは私ではないって装いながら

もう二度と会えないかも知れない不安を掻き消しながら、まどかを探しました。

まどかちゃんは警戒しながらも姿を現してくれました。

人間と暮らしてきた月日は決して無駄ではなかったのです。

本当の野犬ちゃんなら、もう二度と側には来てくれません。

それほどの思いをさせているのです。

あんな思いをした後に、こうして出てきてくれると言う事は

この子は私を、人間を、信じているんです。

こんな距離が続けば「捕まえる」なんてことは、とても出来ないものになるけれど

共に暮らしてきた月日の中で生まれた信頼関係は

まだ、ちゃんと、二人の間に結ばれている。

人から見たら「野犬そのもの」に見えるまどかちゃんだけど

私たちから見ると、この子はちっとも野犬ちゃんじゃありません。

帰りたいけど、どうしたらいいか分からずに悩んでいる…とっても怖がりな元野犬ちゃん。

捕まえてしまえば、数日後には、私にそばえついて来るまどかに戻ります。

その自信はあるのに…肝心な捕まえる自信が持てません。
こんな失敗をした当日に、手から受け取ってもらうのは無理だと思っていましたが

まどかちゃんは再び手から受け取ってくれました。

あんな目にあっても

まどかにとって私は怖い人じゃないままだったのです!

一生懸命、連れて帰ろうとしてくれてるって分ってくれている気がします。

威嚇をされて逃げられて、威嚇の声だけが闇夜に聞こえていた時は

悲しみの涙が溢れ、心がすごく苦しくて、

どうしていいか分からない思いに胸が締め付けられたけど

今は、帰りたいけど帰れずに、一人ぼっちで頑張っているまどかの姿に

抱きしめてあげたい愛しさに…涙が零れました。
まだ信じてるよ…

出てきてそう知らせてくれたまどか。

ありがとね!

たくさんお食べ。
またムチでも飛んでくるんじゃないか?と

目は周りに注意を払っています。

ゆっくりご飯を味わう事も出来ないね…。

今日はもう何もしないから

安心してご飯を食べていいよ。

と言っても、警戒するよね…。
私が後片付けを始めると、帰るんだ…と

いつもただジーッと私たちの車を見つめるまどかちゃん。

あの車に乗れば帰れるんだ…と分っているんです。

車まで後を追ってきたり

私より先に車の方へ行って、ちょこんとお座りをしていたりします。

心は帰りたいと叫んでいるんです。

勇気を出して胸に飛び込んできてくれたら直ぐにでも一緒に帰れるのに…

まどかを置いて帰るのが、いつも本当に辛いです…。
でも、もう夜明け…帰らなくちゃ…。

5月30日
昨日、大きな失敗をしていなければ

体調も悪いので今日は休みを取りたかったのですが

昨日の失敗を考えると居ても経っても居られず

今日も頑張ってまどかちゃんの所へ行く事にしました!
出てきてくれたけど

やっぱり失敗が尾を引いているようです…。

離れたところに座ったり寝ろ込んだり…

なかなか寄って来てくれません。
一生懸命に声をかけ「まどか♪まどか♪」と呼びました。

やっとやっと、止む無く側まで受け取りに来てくれました(ほっ)
これまで器でパクパク食べてくれていたのに

器をすごく警戒するようになっちゃって…

器からは全く食べようとしないので、器の外にご飯を出してあげました。

しつこく輪っかの設置もしています。

警戒してかなり腰が引けている状態ですが近くまで来て何とか食べてくれています。

私が少しでも動けば一瞬で逃げられる体勢を整え続けています。
やっぱり失敗は痛手です…。

こうして手からも受け取ってくれるまどかちゃんですが…

失敗の数だけ捕まえる事は難しくなっていってます。

犬の動きに勝てる訳もないですよね…。

また強まっている警戒心が少し緩むまで頑張るしかないだろうと思いますが

苦情との板挟みで時間をかける事が出来ないと言う最悪な問題を抱えています…。
行き道は保護作戦タイムで

今日は立ち居地をこうして、まどかがこっちから受け取りに来るように仕向けて、

こういった角度に来たら、こうして捕まえよう!などなど

連れて帰るために到着まで議論が繰り返されますが…

帰り道は本当に無言です…。

5月31日
私は体調を崩し、更には翌日に休めない大事な仕事があったため

今日は無理は控えて…と言う事になり

またシンさんが一人で保護を試みに行きました。

シンさんの場合、手から受け取るほど近くにまどかちゃんが来る事は無いので

また新たに買出しに行き新兵器を作りました。

数メートル離れててもチャンスがあれば保護できるように!と

新たに作った新兵器を持って現地へ!

しかし、まどかは新たな兵器に死ぬほど警戒して全く近寄ってこなかったそうです。

しばらく頑張ったけど、15メートルから20メートルほど離れた所にジッとして

決して近くには来ようとしなかったそうです…。

捕まえるのを諦めて、新兵器を片付け、ご飯を置いて、側を離れると、

テケテケテケっとやってきて、しっかりご飯を食べていたそうです。

捕獲に挑戦して失敗した訳ではないので怖い思いは全くさせていないとの連絡を受けました。

私に連絡をくれたその後にシンさんは現地を出た訳ですが

まどかはいつもよりずっと長く車を追ってきたそうです。

シンさんは車のドアをあけ、まどかが乗ってくるのでは?と自分は車から離れ

長く待ってみたとの事ですが

まどかは車の側にちょこんとお座りしてジーっとしていたそうです…。

近くに行くと逃げるけど、まどかは車の側からは離れようとしなかったそうです。

もしかしたら車を追っていけば帰れるかも…って

車がどこで右折し、どこで左折するのかを見ているのかも知れませんね…。

そんなまどかを置いて帰るしかない気持ちは言葉に出来ません…。

お座りして車を見送っているまどかの小さくなっていく姿

あの子は帰りたがっている。なのに…どうしたらいいのか分らずにいる…

その姿に、とても悲しくなってしまったとシンさんは落ち込んでいました。

どうすれば無事に保護してあげる事が出来るのか…

目の前に居る子を捕まえられないもどかしさを何十年も味わってきてもなお…

捕まえる事が出来る良き方法など見つかりません…。

この後しばらく、仕事や活動、体調の状態により、まどかちゃんの所へ行く事が出来ませんでした。

6月3日、里親さまと苦情が出ている現地、センターの方を交えて捕獲についての話し合いが行われました。

そして、翌週、6月10日に捕獲器の設置がなされる事になりました。

おそらく、かなり警戒心を高める結果になると思いますが、止む終えない処置となりました。

運良く捕獲器に入ってくれたら良いのですが、プラスに働く可能性よりマイナスに働く可能性のほうが高いといえます。

捕獲器の設置により、まどかちゃんがどのような行動に出るか…不安でなりません。

センターの方々も心配して下さっており、通常は飼主の分っている犬の捕獲は行われないのですが協力して下さり

捕まえる事が可能な物なのか現地の視察にも行ってくれました。

広い場所で囲い込む事も出来ず、やはり捕まえる事は非常に難しいとのこと。

そのため、まどかちゃんを追う事はしないで下さいます!

この子達は追われたら余計に保護が難しくなる事も分って下さっており

捕獲器の設置のみという形で現地の方にもお話をして下さいました。

その捕獲器の設置ですらエリアの子達は姿を消すので、本当にして良いのか…と心配の声も上がりましたが

今のままでは現地の方にご理解いただけない為、捕獲器による捕獲の試みを避ける事はできない状況にあるのです。

余計に保護が難しくなる可能性もありますが

「センター=捕獲のプロ」といった方々が介入しなければ納得いただけないのです。

まどかちゃんを怖がらせないように、時間を掛けて徐々に捕獲器へ誘導するような形での餌付けを里親さまにして頂きながら

私たちもこれまで通り保護に向けて努力を重ねていく所存です。

多くの方々にご心配およびご迷惑をお掛けする事になってしまい本当に申し訳なく思っております<m(__)m>

再保護に成功するまで諦めずに頑張って参りますので、どうか温かく見守って下さい<m(__)m>

捕獲器設置の前日、今日こそは必ず!との思いで現地へ行き頑張って来ましたが、保護には至りませんでした。

また保護に向けての状況を更新して参ります<m(__)m>

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