2007年3月29日
北九州エリアの様子
虐待!?眼球に木を突き刺された子を保護!

今日は午前中にチィちゃん・シロ君・ミミ君を避妊去勢手術に連れて行き、その足で北九州エリアへと来ました。北九州エリアの救世主「お母さん」を見つけ保護したかったのです。今日は何が何でも探し、見つけ出し、とにかく連れて帰りたい。そう思っていました。北九州へとこれない時間、心配な時間をもうこれ以上過ごす事はできない。会えない時間が経てば経つほど、もう二度と会えないのではと不安は募るばかり。もし第1エリアをもう離れてしまったのなら時間の経過と共にあえる可能性は低くなるばかりです。シンさんと話し合って急いだ方が良いと本日ここへやって来ました。真っ暗になるまで捜索は続きました。第1エリアの子、第2第3エリアの子、探し回りました。夕方近くになっても犬一匹の姿も無く、もしかしたら捕獲されているのに何かの手違いで連絡が来ていないのではないか?もしかしたら違う地域で捕獲されたのかも?頭の中は悪い方へ悪い方へと考えてしまいます。とにかくセンターに確認を!と連絡を取りましたが捕獲はされていませんでした。ならば何処かにいるはず!探せば会えるはず!と捜索は続きます。聞き込み調査の結果、第2第3エリアの子達を知ってる方に会えました。よくお昼くらいに姿を見るとのことでした。今日もまたお薬をあげることは出来ませんでしたが、とにかく生存確認が取れただけホッとしました。どれだけ聞き込み調査をしても第1エリアの子達の情報は得られないまま日が暮れていきました。もう福岡に戻らなければならない時間となり最後の最後に聞き込みをしたおじ様から貴重な情報を得ることが出来ました。お母さんとお母さんの子供(しょうちゃん達の兄妹2匹)と一緒に居る所を3日前に第1エリアで見かけられていました。3匹の特徴は間違いなくお母さん親子です。やはり2匹の子供を連れて捕獲から逃げながら必死にこのエリアで生きぬこうとしています。とにかく会って、出来ることなら親子3匹一緒に保護してあげたい…。今日は会うことが出来なかったけど最後の最後に目撃情報を得ることが出来て本当に良かったです。

お母さんの捜索中
虐待!?眼球に木を突き刺された子を保護!

第1エリア近郊を広範囲に渡って第1エリアの子達の捜索をしていました。「お母さん!お母さん!」声をかけながら、人間は通れなくても犬なら通れる場所があれば「ここに居るかもしれない」とどんな場所にでも入り込み捜索しました。この子に会ったのは、お母さん達を見つけることが出来ないまま夕方になって、私達が絶望感で一杯になっていたそんな時でした。最初に目に入って来たのは数頭の犬達の姿でした。愕然としていると男性がその犬達にパンやソーセージを持ってきてあげ始めました。その男性に話を伺うと飼主の居る子とその子供達と捨てられた犬達の群れだと言う事で、定期的に捕獲があり連れて行かれていると言う事でした。この子の兄妹も捕獲されて行ったよ…この子は最近ココに捨てられた子だよ…自分は少しのご飯を上げることしか出来ないけど毎日あげている…と言っておられました。私達はこの子達に会い、第1エリアのお母さんがまだまだ私達に北九州の保護を続けるように言っているのだと感じずにはいられませんでした。お母さんは私達がお母さんの保護をしようとする度に、私より先にこの子でしょ…と言わんばかりに保護を急がなければならない子を私達に出会わせます。ここには何匹居るのだろう?数を数えると飼主の居る子を含め確認できた頭数は8頭。その内の1頭の目の異変に気が付き私は直ぐにその子の目の中を確認しました。信じられませんでした…目の中に木が突き刺さっていたのです。取り出そうとしましたがとても痛がりワンちゃんが鳴きます。どうすることも出来ません。一体誰がこんなことを・・・目からは膿が出ています。目の穴から膿が出ていると言った方が正確です。だって瞼を開けても眼球など見えません。そこにあるのは突き刺さった木。助けなければ!私はワンちゃんを抱き上げました。そして振り向くと、シンさんは車の後ろを開けケージの扉を開いて待っていました。
とにかく、まずはこの子を無事に保護しました。
このエリアに最近捨てられたという仔犬です。人に慣れていて直ぐにでも保護が可能な子です。ですが一度に全てはできません。この子達に出会ってしまったのも第1エリアのお母さんがくれた使命なのでしょう。出会う運命だったのです。このエリアを第4エリアとして精一杯の救護をしていこうと思います。
保護した子を心配して仲間の子達が車から離れません。赤枠の子も右目が失明しています。ご飯を上げていた男性の話によると、随分前に今回保護した子と同じようになり失明してしまったとの事。この子には飼主さんがいますが避妊手術はされておらず出産の度に子供達は捕獲されているそうです。
1匹保護したことで他の子達が警戒していましたのでお母さん達にあげるために買ってきていた唐揚げなどをあげました。
動物病院に到着!
この子の保護後、かかりつけの先生に電話で事情を話し夜間の診察をお願いしました。簡単に来ることが出来ない北九州エリアです。保護後も暗くなるまではお母さん達の捜索をしました。そして高速道路、有料道路、全て利用して病院へと急ぎました。
先生もこの子の目を見て、目の中を確認して、「信じられない」と言っていました。目に小さなゴミが入っただけでも痛くてたまらないのに眼球に木が突き刺さっているのです。これがどれほど痛い事かと…。自然になるとはとても考えられない状況です。『虐待』その文字しか頭に浮んでくる物はありません。誰もが黙り込み言葉を失ったまま突き刺さった木を取り除く手術が始まりました・・・。私はとてもその目を直視できないほど耐えられない光景でした。ただ…「大丈夫よ。助けてあげるからね」と体を撫でてあげるのが精一杯でした。
眼球に突き刺さっていた木です。この子の目は眼球を木で上から下に突き刺され木を突き刺された眼球は穴が開いて萎縮し下のほうに行っていて、素人の私達にはどれが眼球か分からないほどでした。中から膿を出し、目の中に注射をしました。眼球の回復は早く眼球に開いた穴は直ぐに塞がるそうです。もちろん失明はどうすることも出来ません。その後、萎縮した眼球が元の大きさに戻るか萎縮したままか、あるいは化膿して眼球摘出をしなければならなくなるかです。眼球摘出にならないで済むように精一杯の治療を受けさせてあげたいと思います。
手術後、術後の経過と治療のため入院しました。もう大丈夫だよ!がんばれ!
今日、避妊去勢手術を受けて入院中の写真左からシロ君・ミミ君・チィちゃんです。シロ君とチィちゃんはまだ麻酔が効いていましたが、麻酔が少し覚めていたミミ君は私達の姿に必死に起き上がろうとしたりしてました。明日迎えに来るまで安静にしとくんだよ!

入院中の4匹に「明日ね」と言って先生に皆のことをお願いして病院を出ました。

希望ちゃんのその後の様子 @ A B C D  E2007年6月22日幸せになりました

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