2007年10月31日
元ブリーダーのワンちゃん2匹引き取りました
目の無いモモちゃん・障害のあるロボ君
動物病院へ


元ブリーダーのワンちゃん 詳しくは→こちら

9月いっぱいが期限で、行き先が決まらなかったら処分…と言われていた元ブリーダーのワンちゃん達。話し合いによって9月までの期限が10月までと1ヶ月ほど伸びました。しかし期限内に9匹の子の里親さんを決めるのは難しくその後も話し合いを続けて参りました。期限が過ぎても処分はせずに何とか置く場所を作ると処分については考え直して下さり、里親さん探しにも余裕が出来ました。しかし10月中旬、引越しのために3週間ほど9匹を預かって欲しいと連絡を受けるなど色々とありました。そして受け入れ先が決まったので大丈夫だから里親探しは引き続きお願いします…との連絡を受けました。それぞれ何箇所かのお宅で預かってもらっていると聞き一度は安心していたのですが、のちに3匹が誰も居ない、電気も通っていない空き家にほぼ放置状態である事が分かりました。6匹についてはご自身のお母さんのお家やご友人のお家…と人の元でお世話がされており、その子達はそのまま育てていただけるとの事です。しかし残った3匹…目の無いヨーキーのももちゃんと言う子。少し障害があるというチワワのロボ君と言う子。5歳のポメラニアンもきち君と言う子。この3匹がずっと空き家になってるご自身のお父さんの実家に置かれていると言うことが分かりました。3週間後、本当にその3匹をきちんと置いてあげられる場所は準備できるんですか?そのまま空き家に放置するんですか?・・・と話し合いは続きました。会員様2名がこの子達の預かりの申し出を下さっていましたので、私は会員さまに連絡をして空き家に放置されている事情を話し何とかどちらかのお宅で預かりを2匹にして頂けないかと相談させていただきました。快く引き受けて下さり、すぐに空き家に放置されている3匹を引き取る連絡を飼主に入れました。しかし、1匹は手放したくなくて残しておきたいと言い出しました。目の無い子の事かな?と思いきや一番若い5歳のポメラニアンと言います。そして目の無い子についてはやはり行き先が決まらないだろうから処分も浮かんでくる…と言う言葉。この子はいらない!この子は残したい!どうやって選べるのか?私には理解が出来ません。一番行先の無い子をご自身で最期まで面倒を見るというならまだしも、目の無い子と傷害のある子を「いらない」と言うのです。こんな飼主の元に残っても幸せとは思えず、残しておきたいと言うその子も手放すように何度も話をしました。あなたの元では幸せではない!と言うことも申しました。彼女もそうかも知れませんと納得されました。私はご自身の幸せより、その子の幸せを考え手放すべきだと言いましたが、数日間の話し合いの結果、その子だけは手放さず育てていくという結論を出されました。そしてやはり後の2匹は「いらない」と。私は2匹を引き受けることにしましたが、空き家に1匹残すのは忍びなく、2匹を引き取り一旦はその子を預かる項を伝えましたが、返してもらえないと不安だったのか預けて頂けませんでした。その代わりに私は、私が2匹を引き取る際、1匹は手放さずに飼うのであれば空き家に1匹だけ残さずに私が2匹を引き取る際にその子も空き家から出し、育てていくのであればきちんと引越し先に移動させてもらえるように話をし2匹を引き取りました。
引き取りは空き家ではなく、現在引越しで荷物が運び出されている、この子達が元々暮らしていたマンションで行われました。ガランとした何も無いマンションの一室、そのベランダに目の無いヨーキーちゃんがいました。そして部屋の中にチワワ君がいました。処分が決まった場合、空輸をも考え、私は健康状態などの確認まで何度もしてきました。ケロッと全員健康で元気そのもの、15歳の老犬の子でも全然空輸できると思いますとお返事いただいてきました。しかし今日この子達に会って愕然としました。とても体調が良いようには見えないし、チワワ君の目はほとんど見えていない事も明らかでした。瞳を見ると炎症を起して目の玉が突起しているような感じでした。障害でよく見ると歩き方がおかしいとは聞いていましたが、良く見なくとも明らかにヘンなのは一目瞭然でした。右耳は食いちぎられたのか?耳先がありません。耳を触ると痛がるので中を見てみると外耳炎?中耳炎?耳ダニ?酷い状態です。飼主に色々尋ねても言い訳と曖昧な返事のみ。そして2人はガリガリに痩せていました。ご飯もまともに貰っていたとは思えない状態でした・・・。
私たちはこれ以上色々話すより、一刻も早くこの子達を連れて帰ってあげよう!そう思い早々に引き取りマンションを出ました。
車に乗った目の無いヨーキーのももちゃん。障害のあるチワワのロボ君。これまでの飼主さんにサヨナラを言って私たちの車に乗りました。2人ともとてもいい子です。
二人の状態は直ぐに動物病院へ行かなければならない状態でした。飼主は私にこう言った事があります。『私はあなたが思っているようなブリーダーじゃない!愛玩犬として大切に育ててきた。だからブリーダーをやめてもずっと大切にしてきた』と。

しかし人の元で育ちながら、飼われていながら、治療のひとつも受けさせてもらえずにいる。こなん不幸な犬たちが沢山居るのかと思うと本当に無念でなりません。

例えば当会のマリンちゃん、放浪の挙句に体力が付きてしまい道路に横たわって動けなくなってしまったところ、通報されセンターに収容されました。生きるには限界の体力しかない骨と皮の状態で殺処分を待っていました。他の子の救助に行った私たちに、マリンは命乞いをする様に鳴き、ジッと目と声で問いかけてきました。「私も一緒にココから出して・・・」薄汚れてしまった彼女でしたが、彼女の目は確かにそう言ってました。一度は後ろ髪引かれる思いでセンターを出ました。しかし悲しい悲しいマリンの鳴声が、その瞳が、私たちを呼び戻しました。そしてマリンちゃんはマリンちゃんとなり今を生きているのです。この子に会ったとき、あまりにも哀れで可哀想で、どうにも放って置く事ができませでした。このように殺処分寸前の命である子を不幸に思うのは当たり前です。しかし飼われながらにして、不幸な子に会うと納得が出来ない悲しみが込み上げてきます。
動物病院に到着!
病院の待合室で先輩犬マリンちゃんとご挨拶。犬嫌い&ヤキモチ焼のマリンちゃんは「また小さい犬を助けたのね(ー_ー)!!」とワンワン!そして「あれ?あなたたち元気が無いのね???」だって(^_^;)

マリンちゃんも来た時はこうだったでしょ(笑)
ほらマリンちゃん。仲良くするのよ〜♪と目の無いモモちゃんと抱っこ!
イヤよイヤよのマリンちゃん。目の無いモモちゃんはマリンにシッポを振ってご挨拶しました♪
写真では分かりませんが、眼球の中央部分が両目ともイボみたいに突き出ています。右耳も千切れてありません。
先生に診ていただきました。

目は角膜が破れていました。点眼薬での治療後、改善が見られなければ直ちに手術が必要な状態であると言われました。左目に僅かな視力があるのみ。

耳はまず3週間ほど耳ダニの治療を行うことになりました。

まともに歩けないことについては足の関節が悪いわけではなく、三半規管が悪くバランスが悪いため歩き方がおかしいとのこと。耳ダニのせいである可能性も考えられるが、やはり脳の機能障害の可能性が最も高いとのこと。皮膚の状態も良くありません。

ひとつひとつ治療をしていくことになりました。

3.4キロ チワワ 男の子!8〜9歳
名前はロボ君です(#^.^#)
続いて目の無いヨーキーのモモちゃん。

この子のほうがまだロボ君より状態は良く、体調を崩している治療のみで良いようです。2人ともかなり体調は崩しているようです。

1.9キロ ヨーキー 女の子!5〜8歳 (当初8〜9歳と聞いておりましたが5〜8歳との事です)
名前はモモちゃんです(#^.^#)


動物ハウス…モモちゃんが2匹になっちゃいました〜(苦笑)
動物ハウスに到着!
ずっとポケット君のハウスをポケット君が居た時のままでいました・・・。でも意を決してお片付け!ロボ君とモモちゃんのお部屋にしました。
ご支援で頂いておりましたお水入れを装着!
そしてハウスに入室のお2人さんです。
せっかくお布団を敷いてあげたのに早速オシッコじゃあ〜(^_^;)一面ペットシートになりました。
処方されました耳ダニのお薬・目の治療をしています。
お母さんとご挨拶中です。
ハウスの子達にもご挨拶周りです。突然大きな犬たちに囲まれて怖いかな?でもちゃんと守ってあげているから大丈夫だよ♪
お外で遊ぶこと、お散歩、これまで経験できなかった多くの幸せを感じて欲しいです。
そして美味しいご飯を食べる幸せ♪これまで感じることが出来なかった喜び、たくさん知って、たくさん覚えて欲しい♪ハウスでの初ご飯は鶏肉を煮てあげました(#^.^#)
ご飯を待っている2人。
ロボ君は喜んでパックパク食べました♪だけどモモちゃんは食べれません。器を口のところに持って行ってあげても食べてくれません・・・。
食べないならボクが食べちゃうよ〜のロボ君(^_^;)
ちょっこっとずつ手で食べさせてあげると食べることが出来たモモちゃん(ほっ)
ロボ君はヨタヨタです・・・。モモちゃんは声を掛けると「ん?」と首をかしげて必死に考えたり、呼ぶと目が見えているようかの様に不安げな表情ではありますが近付いてきます。まだ2人に笑顔はありません。でもココが安全な場所だと分かり、体調が良くなってきたら、きっときっと笑顔になってくれる。私はこの子達が愛しい。この子達を平気で手放せる飼主の気持ちがどうしても理解できません・・・。
おトイレもお散歩やペットシートでする事を少し覚えてきました。ふんわり温っか毛布を敷いてあげました(#^.^#)2人寄添って大喜びで寝んねしています。敷物や水入れ、ペットシート、ご飯入れ、全て皆様からご支援で頂いたものです。皆様のおかげで救護後に買出しに走ることがなくなりました。大きな大きな感謝の気持ちでいっぱいです!
モモちゃん。お目々はないけど飼ってあげることは決して難しいことではありません。思いやりさえあれば大丈夫です。素敵な里親さまに出会えることを願っています!
ロボ君。会っていただけたら分かると思いますが上手く歩けません。眼の治療や耳の治療、色々あります。でも治療をすれば治ります。素敵な里親さまに出会えることを願っています!
モモちゃんはご飯は少しずつ手で食べさせてあげないと食べれません。胃も小さくなっているのか1回に食べる量は本当に少量です。一日数回に分けて手で食べさせてあげています。チーズが大好きになりました!でも、食欲はあるとは言えません。お水も飲めていないようなのでペットボトルの水入れも付けてあげてみました。お目々が無いのでお水を教えてあげている所です。お薬は2人ともご飯と一緒に上手に食べてくれます!お薬が効いて体調が整って来てくれることを願ってお世話しています。
2人は本当に仲良しで別々にすると、すっごく鳴きます。特にロボ君はモモちゃんが居ないと生きていけないような程に鳴きます。できれば二人を離れ離れにさせたくない・・・と思わずにはいられません。
今回、一時預かりをして下さる会員様のお宅に2人を連れて行く予定で動いておりましたが、里親希望のお話もあり、一旦ハウスに連れて帰りました。ただ健康状態は良いと言う事で進めていましたお話ですので現在の状況では難しいかな?と思っております。治療のこともキチンとお話して、今後の事は里親希望の方、そして預かりをして頂ける会員さまと話し合いながら、一番この子達に良い形にしていってあげたいと思っています。2人を見ていると…できれば、できれば、二人を一緒に迎えて頂ける方がいいな〜と心底思っています。二人一緒に!又はどちらかの1匹でも幸せにしてあげたい!と思ってくださる方がおられましたら、是非ご連絡ください。高齢であること、障害があること、なかなか迎えてくださる方がいない非常に厳しい状態ですが、何とか幸せな日々を送って欲しいと願っています。よろしくお願い致します<m(__)m>

この子達を幸せにしてあげてください!
里親希望の方はこちらへ

11月3日 最新情報
里親希望のお話を頂き、出来ればご理解のある方には一番幸せになるチャンスが少ないであろう目の無いモモちゃんを迎えていただきたいとお話を進めておりました里親希望者さまのご自宅へ伺いご家族の皆さま全員に会い、たくさんのお話をさせて頂いてきました。元ブリーダーの飼主の言葉を信じ、健康状態が良いと思って進めていましたお話でしたので、2匹とも健康状態が悪いこと…現在の状況は体力回復まで命が持つのか?と言うほどです。目の無いモモちゃんは栄養障害と体調不良にて熱があり治療中、本当に食欲が細くお世話は大変であること。またチワワのロボ君については脳障害がありまともに歩けないこと(治療不可能)。目も角膜損傷で視力は左目に僅かにあるのみ。現在治療中で手術の可能性を控えていること。また手術をしても目が見えるようになるわけではなく、手術をしなければ眼球摘出になるため、それを防ぐための手術である説明。そして何より、私個人の思いになりますが、この2人を引き離すことが2人にとってどれほどに辛いことか…と言うこと。このような状況であるため、現在、室内ワンちゃんで、里子に出せる健康状態が良いペコまるお君にも会って頂きました。問題は3頭ともおトイレのしつけがなされていないこと。少しずつ覚えてきていますが、それでも毎日お家のどこにでもオシッコをかけます。みな高齢であること、環境や飼主が変わる事は不安であること。ましてや目の見えない子は尚更です。お家の作り、お水の場所すら覚え直さなければならないのです。放置状態で飼われて来たこの子達にとって厳しいしつけは虐待と紙一重です。この子達のペースで、この子達のリズムで、自然に覚えてくれるまで努力と忍耐が必要です。どの子にしても大きな愛で包んで頂きたいこと。私は数日間、この子達と一緒に過ごし、分かったこと、感じたこと、大変な部分、全てをお話しました。これまで、この子達がどんなに不幸な境遇で生きてきたか、必死にモモちゃんを護っているロボ君の姿。離れるとどれほど悲しい声で鳴くか。ずっと側でモモちゃんを舐めてあげているロボ君のこと。「モモちゃん♪」と語りかけると必死に理解しようと首をかしげて考えているモモちゃんのこと。今は丸々元気にしているけど、ずっと辛い生活を強いられてきたペコちゃんのこと(ペコちゃん詳しくは→こちら)。ひとりひとりのことについてお話をしてきました。里親希望者様には目の無いモモちゃんが一番幸せになれるチャンスが少ないとお話しましたが、ロボ君のほうがもっとチャンスに恵まれないであろうと言うこと。ペコちゃんにしてもモモちゃんにしても、これまで何度も里親希望のお話をいただきお話をして参りました。だけど、やはり色々な障害が、この子達の幸せへとは結びつかずにきたこと。たくさんのお話をしてきました。

里親希望者様は、お話を進めてきている中で、本日のご自宅訪問までの間にご家族でたくさん話し合って下さっていました。
そして、ペコちゃん・モモちゃん・ロボ君、3匹とも迎えて頂くように内定いたしました(*^_^*)

里親さまには心から感謝しています<m(__)m>本当に本当にありがとう<m(__)m>

現在、モモちゃんとロボ君が治療中であり、心配な部分が多いことや次回の検診で手術が必要かなどの判断が行われる事などもありますので、治療経過を見て、里親さまに治療を引き継いで頂ける状態となりましたら、迎えていただく予定になっております。それまで、こちらで少しでも食欲旺盛になれるようにケアしていき、少しでも良い状態で幸せの門出を迎えさせてあげたいと思っております。

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