2008年2月6日
唐津保健所よりビーグル犬を救護しました

2月5日…現在当会動物ハウスより逃走中のゆいちゃんらかも知れないと思われるワンちゃんがハウス近郊で捕獲され唐津保健所の犬拘留所に拘留されている事が分かり、確認へ行ってまいりました。しかしゆいちゃんではありませんでした。

拘留所に居た子達を目の前に…今の私達に救護をする力はない…と拘留所で会った子達に手を差し伸べる事も出来ずに私達は拘留所を後にしました・・・。

この日は北九州市動物管理センターへ救護に行く日でしたので、拘留所を出てハウスの子達のお世話をして北九州のセンターへ行くために出発しました。

今回、北九州のセンターから救護するのは1頭になるか4頭になるか行かなければ分からない状態で内心はハラハラでした(詳しくはこちら)、それでも拘留所で会った子達の事が頭を離れず、今の私達にでも何か出来る事は無いか?手を差し伸べてあげられないだろうか?と悩み悩みシンさんと話し合いながら車を走らせていました。

そんな道のり、古くからの友人でもある支援者の方から連絡があり『もし今回の救護が4頭になった場合、仔犬なら2頭なら預かれますよ』と言っていただきました。あぁ〜もし4頭の救護になっても2匹をお願いできれば何とか乗り越えられそうだ!って正直ホッとしました。センターに行って救護頭数の結果をご連絡する事にし、4頭になった場合は2匹の預かりをお願いする事にしました。そして、1頭の場合、できれば唐津保健所の子の預かりは出来ないか…と、事情をお話してお願いしました。

救護頭数が分からない状態の中でしたので北九州のセンターに行った後に又お話をする事になりました。

私達は北九州へ車を走らせながら、どんな結果にせよ拘留所にいた子達を1匹でも救ってあげられないだろうか?と、今回の救護でも限界状態であると言うのに、諦めきれずに話し合いを続けました。

そして今の私達に出来る精一杯の答えを出しました。

長期保護にならない、短期間で里子に出して上げられると思われる子、人になついている子であれば今の私達にでも頑張れば1匹なら救ってあげられるのではないか?と。

そして処分が行われる前に…と、北九州のセンターに向かっている車中から唐津の保健所へ連絡を入れて、会の活動や趣旨をお話して救護の申し込みを入れました。そして保健所の方と翌日お会いする事になりました。

その後、預かりを申し出てくれた友人ご夫妻に、センターからの救護頭数は1頭であった事と、唐津保健所の方と翌日お会いして「会」として譲渡していただけるようにお話をして、その手続きをして、拘留所に拘留されている子の中で最も里子に出やすいのでは…と思われる子の救護をする予定である事を伝えました。捕獲され拘留所に居た野犬ちゃんや老犬ちゃん達のその中に捕獲され収容されていた人懐っこいビーグル犬が居たので、多分その子の救護になるだろう事も伝えました。薄暗い中でしっかり見た訳ではないので大きさなども分りかねたのですが子供っぽかった事、小さく見えた事を伝えました。「仔犬なら」と預かりを申し出てくださったのですが「大谷さんが思う子を預けてくださっていいですよ」と悩みぬいている私に温かい言葉を言って下さいました。お言葉に甘えて保健所から救護を行った際は又ご相談させていただく事にしました。
そして2月6日

唐津保健所の方とお話をして正式に「会」として迎えさせて頂くことが決まり、首輪とリードを準備して1匹だけだけど、一つの命を救うべく犬拘留所へ再びやって来ました!足元にはいつでもどこでも同行犬マリンちゃんも…いつものように仲間を救うために同行して来ています!
再び拘留所へ入りました。やはりシッポを振って人になついている子はこのビーグル犬のみ。しかし首輪もしていないし、放浪犬として捕獲されている子です。飼主さんからの探している届出も1週間ないままです。その前の放浪期間を考えると飼主さんが出てくる事はないでしょう。この子は明後日の殺処分が決まっていました…。今回、限界を越えた中での救護のため『拘留所に拘留されている子の中で短期間で里子に出せる可能性が一番高い子』の救護で、私達の精一杯で救えた命は、このビーグル犬となりました。

写真左…首輪とリードを付けて拘留所の檻から出したところです。

写真中央…一緒の檻に収容されていた、寄り添っていた老犬を振り返っています。
絶えられません。全ての子を救ってやれるなら…全ての子を連れて帰ってあげたい。私にその力があるのなら何もかも捨ててもそうしてあげるのに・・・。1匹だけでも救えないかと苦しんで苦しんで救った1匹の命。この子を救いに来ても、それがどんなに限界の救助であっても、心はボロボロに崩れていきます。また檻の中の子を残してこの場を去らなければならないのですから・・・。この檻の中で、この子と一緒に恐怖と戦っていた老犬を残して…そして「ゆいちゃん」では?と確認に行った野犬ちゃんを残して…。

写真左…お外の世界に戻ってきたビーグル犬です。拘留所の中では人懐っこく感じられましたが、お外に出すと決して人懐っこくはない様子に保健所の方も驚いておられました。一緒に歩いて車まで行けると思っていたけど散歩を知らない子で戸惑っていました。ビクビクしていて人を警戒している感じも見せます。撫でてあげようと手を出すと逃げていました。結局、抱っこして車まで来たところです。
頑張って頑張って救った命です!拘留所から出してあげられたのは、たった1匹だけど死に物狂いで救った命です!思ったより人にも慣れて無かったです。子供っぽいと思ったけどある程度の年齢のようです。そして捕獲された方から「妊娠している可能性がある」と報告があったと保健所の方から告げられました・・・。女の子です。全ては救ってみないと分かりません。男の子か?女の子か?雑種か?純血種か?病気は無いか?などなど色んなことを聞いたり調べたりしてから選ぶなんて事は私達には出来ません。今回はただ拘留されてる子の中で最も短期間で里子に出せそうな人に慣れている子・・・それが、この子だったのです。この子が今の私達の精一杯の力で救護する事が出来た子です。
ハウスに到着したビーグル犬(ですよね?)。

リボンちゃんと名付けました

少し怖がりな部分はあるけれど、友好的で威嚇も無くいい子です。
私達が救護している野犬ちゃん達とは違ってさっそくハウスの子にご挨拶回りを始めました。

でもまだキレイキレイをしなきゃ
ご支援で頂いているバイオチャレンジのBタイプで全身をキレイに除菌してあげました!
ペットシート・タオル類、本当に助かっています!
お腹は皮膚炎のような?マダニに噛まれまくったような後が・・・。
体重を計り直ぐにノミダニ駆除剤を滴下しました!

小さいです♪体重は10.2キロでした!
さっそくお台所の第1エリア組みにもご挨拶をして「お水を頂くわね!」とお水をクピクピのリボンちゃん!お母さん達が残しているドライフードもカリカリッと食べてました。

ココでは多くの仲間たちが出入りする事を分かり始めた第1エリアっ子達は、いつもの怖い威嚇をせずにリボンちゃんを迎え入れてくれました。(正直、リボンちゃんを置く場所が無かったので、お母さん達がウゥウゥ威嚇したらどうしよう?と思っていたのでホッとしました
拘留所を出たお祝いに焼鳥をプレゼント
こんなご馳走食べた事ないよ!てな感じで飛びついてきてバクバク食べました
でも頭を撫でようとするとビクビクしてスーッと逃げて隠れます。逃げるのも隠れるのも中々上手でお手の物のような感じです。そして警戒した目を向けます。何かしら心に抱えているものがあるのだと分かりました。リボンちゃんのこれまでも幸せな境遇ではなかったのです。
でも焼鳥をチラつかせると食べたい気持ちに負けてちょこちょこっと出てきてバクリ〜!
とりあえずは小さなバリケンに毛布を敷いてリボンちゃんのハウスに!
毛布・敷物、本当に助かっています
お母さん達の大好きな赤色毛布は半分に折りたたまれました許してね〜
お母さん達と上手く行ったのでお台所自由を手に入れたリボンちゃんは食欲旺盛に一人でご飯モリモリ
ひたすら妊娠チェックに励んだ私達ですが・・・
確かにお腹は大きい…。でもお乳は張っていない。このお腹なら振動が分かるだろうと確認しても赤ちゃんの振動もない。妊娠?おデブさん?でも放浪犬で十分な食事は取れてないはず!では病気???腹水???

自分達では全く判断が付きませんでした。
ん〜どうなんだろう???とずっと観察しているのでリボンちゃんも、ちょっと警戒気味&不思議そうな顔してました
でも「ほら」ってお肉を見せるとシッポふりふり寄ってきてパクリです(*^_^*)

預かりの件を相談している友人&支援者のお家に電話して妊娠の疑いなどの現状と、リボンちゃんの体重などを知らせました。

「子犬の預かり」と言う所から「成犬」しかも「妊娠の疑いあり」と目まぐるしく変わる現状にも快く対応してくださり預かりを引き受けてくださいました。

妊娠してた場合、してなかった場合・・・と話し合いながらも本当のところが分からないので、クヨクヨ思い悩んでも仕方ない!とにかく妊娠の有無を調べてから結果をご報告しながら預かりをお願いさせてもらう事にしました。
当日はもう少し引き締まってたお腹も時間と共にリラックスしたせいか翌朝にはポヨヨーンと更に膨らんでいました。これは妊娠してる可能性が高いなと肩が落ちました・・・。

昨日まではまだ半々の確立だと思ってたから・・・。

でも、まだ確定ではないので、とにかく検査を受けるしかありません・・・とは言っても、このお腹ですから妊娠しているのでしょうね…。
食欲は旺盛で食べても食べても「まだちょうだい」の嵐!

とうとうゴミ漁りまで開始したリボンちゃんです。放浪歴の成果でしょうね…ゴミ漁りは得意のようです(^_^;)
翌朝にはハウスの子、み〜んなと友達になりました!
本当に一日にしてハウスの仲間入りを果たしたリボンちゃん

すっかり溶け込んでいました〜(#^.^#)里子に出るまで面倒見てあげられるならそうしてあげたいくらいです(^^ゞ

リボンちゃんを家族の一員として迎え幸せにしてあげてください
宜しくお願い致します<m(__)m>

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